昨年同様、栗ご飯を食べに満天星(どうだん)一休苗木店にやってきた。ちょうどお昼の12時ごろに到着し整理券を受け取った。待ち時間は約1時間。去年は3時間近く待ったので1時間は寧ろ短いとすら感じた。

この1時間をどれだけ有意義に過ごせるかが最も重要なポイントだ。今年はこの時間を利用して五平餅を買いに行った。五平餅屋さんは満天星一休苗木店から車で15分くらいのところにあり、道の横にこじんまりとした佇まいで何とも趣がある。

五平餅屋さんは三人の看板娘が切り盛りしており、それ目当てか否かは定かではないが数人が行列をなしていた。(看板娘と表現させていただいたが、実際は60歳〜70歳の間だろうか。食べブロガーとして必要な飲食店側への忖度の現れだと認識していただいて問題ない。)

五平餅は1本220円。多くのお客さんが複数本購入するため、多く買えば買うほど割引率が高まるシステムだと嬉しい。案の定、店頭には五平餅の本数とその時の値段が羅列してあるマトリックスが掲示されていた。

1本:220円
2本:440円
3本:660円
4本:880円
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30本:6600円
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60本:13200円

お分かりいただけただろうか？何本買っても1本220円で据え置きである。表にしてあるので、てっきり本数によって値段が変わるものだと先入観ばかりが先行してしまった。敢えて一般解を示すならば、五平餅の本数nに対して、値段はn＊220円と非常にシンプルな式で記述できる。この一般解に対してn=1〜60を代入し、親切に表にしたものが店頭に貼られていたのだ。

ここで一つ疑問が湧いてくる。n＊220円と示されれば、nによらず五平餅の単価が変化しない事になるが、このお店の場合はn=1〜60までの場合しか定義されていない。つまりn>60の定義域を超える本数に関しては単価が不変であることが示されておらず、数学者としては61本目以降に五平餅の単価が下がるのか気になるところだ。どなたか勇気のある方は61本の五平餅を購入してみてもらいたい。コメント欄で結果報告お待ちしています。

満天星一休 苗木店

naototabelog

人生で1番行った回数の多いラーメン屋は？と聞かれたら、私は「鶴亀堂」と答える。多分初めて行ったのは中学生のころ。それから社会人になった今でも鶴亀堂にはお世話になっている。鶴亀堂は今も昔も自分の家の近くにあり、いつでも私を見守ってくれている。

私にとっての鶴亀堂はよく言う東京の母のような存在だ。ここでは親しみを込めて鶴亀の母と呼ばせていただきたい。何か仕事で辛いことがあった時、日常生活で悩みがある時などは私は必ず鶴亀の母に会いにいく。鶴亀の母はとてもアットホームな雰囲気で私を迎え入れてくれ、どこか実家のような安心感もある。鶴亀の母は元気よく「いらっしゃませー！」と声をかけてくれるが、私には「何か困ったことはない？大丈夫？ちゃんとご飯食べていきなね。」と優しく声をかけられた気がした。決して言葉数が多いわけではないが、私を大切に思ってくれていることだけは伝わってきた。

私が席に着いて俯いていると、鶴亀の母は私がお腹を空かしていることを見透かしているかのようににぼ玉ラーメンをそっと差し出してくれた。何も言わずとも大好物のラーメンを出してくれるあたり愛の深さを感じざるを得ない。(勿論、にぼ玉ラーメンと書かれた食券は店員さんに渡した。)

懐かしくてあったかいラーメンを食べていると、自然と今の悩みを鶴亀の母に相談したくなってくる。私は心の中で鶴亀の母に悩みを打ち明けてみた。「パーマかけようか悩んでるんだけどどうしたらいい？」鶴亀の母は何も言わなかったが、替え玉を持ってきてくれた。きっとこの替え玉のようにクルクルの髪の毛にしてこいというメッセージなのだろう。

私はメッセージが込められた替え玉を食べ終え、出口に向かった。鶴亀の母は「ありがとうございましたっ！」と大きな声で私の背中を押してくれた。「行ってらっしゃい。気をつけてね。」に聞こえた。私は小さな声で「行ってきます」と呟いて美容院へ向かった。

鶴亀堂 大府店

熊本県阿蘇市の山中にある秘湯黒川温泉の夜は早い。特にこの日は台風14号の直撃前夜ということもあり、殊更店じまいが早かったようだ。夕方の5時にはほとんどの飲食店が閉店してしまい、夜7時に食事をできる飲食店は片手で数えられる程だった。そんな台風前夜にも関わらず逞しく営業していたのが「味処なか」だ。店前には川が流れ、周囲には趣のある温泉旅館が並ぶ。時折、小雨も降っていたので人通りもまばら。喧騒が辺りを包むなか、水嵩を増した川の轟音だけがその場を支配した。

「味処なか」では郷土料理の高菜飯やだご汁などがいただける。きっと外国人観光客にも人気なのだろう。メニュー表には英語が併記され、メニューごとに番号が振られていた。外国人観光客に対する配慮だと推察する。

私は店員さんを呼んで注文した。いちいちメニュー名を読むのも煩わしいので、番号で注文した。「7番が2つと、、、」と注文すると、店員さんが私の発言を遮り鋭いカットインを見せた。「注文は何ですか？」番号による注文が全く通用しなかった。私は改めて「高菜めしとだご汁のセットが2つと、、、」と注文し直した。なぜ番号による注文が通用しないのか。形容し難いフラストレーションが喉元まで昇ってきた。

よくよく店内を見渡すと外国人観光客など1人もいない。きっとコロナの影響で随分と長い間、外国からの観光客など来ていないのだろう。それで店員さんは番号による注文システムを失念してしまったに違いない。思いがけない範囲まで波及しているコロナの影響に面くらいつつも、私はだご汁の中の平麺を喰らった。その後人生初の馬刺しを食べて台本通りに「馬い！」と叫んだことは想像に難くないだろう。

味処なか

熊本名物の赤牛。いまきん食堂はその赤牛を贅沢に使用したあか牛丼が名物で連日多くのお客さんで賑わっている。この日は3連休の初日ということもあり、予想通りのお客さんの多さ。12時過ぎくらいにお店に到着し、101番の整理券をもらった。ずっと並んで待つ必要がないのはポジティブではあるが、空き時間の長さには驚きを隠せない。店員さんからは13時30分から14時の間に来てくださいとアナウンスされた。

お店の入り口付近には整理券番号を表示した電光掲示板が設置されている。言われた通りに14時前に到着すると82番の表示があった。14時ごろに来ればちょうど入店できるくらいかと甘い想像をしていたが、いまきん食堂は我々のそんな甘えを許してはくれない。結局、82番から101番になるまで1時間ほどかかった。店員さんはかなり強気な時間を伝えてきたものだなと寧ろ感心してしまった。長い時間待った甲斐もあり、その後食べたあか牛丼は絶品だった。柔らかくて旨味の強いあか牛に舌鼓を打ち、いまきん食堂を後にした。

帰り道、阿蘇市周辺を走っているとその自然の多さに驚く。道路の両側には一面の牧草地が広がっており、アメリカの雄大な自然を想起させる。その牧草地には熊本名産の赤牛たちが放牧されていた。そんな赤牛達を見てふと思った。私はいまきん食堂でこの牛たちを買ったのだと。言い換えるならばcowを買う。cow cowだ。脳内で一世を風靡した当たり前体操が流れる。脳内にかかるそのBGMを聴きながら、私たち人間が美味しい牛を食べることが出来るのは決して当たり前では無いことに気付かされた。こんな重要な事実を改めて教えてくれてありがとう。心の中で牛たちに感謝した。「あっそう。」阿蘇の赤牛たちは小声でそう返してくれた気がした。

お食事処 いまきん食堂

まるで昭和にタイムスリップした様なお店の外観。裏表が逆の暖簾をくぐると趣のある下駄箱がお出迎え。店内には既に女性2人組と男性2人組の先客がいた。

ここ味蔵にはメニューに載っていない裏メニューが存在する。実は定食の白飯を+100円でかしわ飯に変更できるのだ。当然、私は注文の際に白飯からかしわ飯への変更を打診したが、敢えなく棄却された。この日のかしわ飯は終了したらしい。店員さんに詰め寄りたい気持ちが湧き上がってきたが、この日の分のかしわ飯を食べてしまった罪深き先客を呪うに止めた。

ふと先客の女性2人組に目をやると怪しげなお櫃が2つ机に置かれていた。その中身が白飯かかしわ飯か。仮にかしわ飯である場合はただでは済まないだろう。
私はトイレに行くふりをして女性客のお櫃の中身を見定めようとした。女性客はお櫃に蓋をして事実を闇に葬ろうとした。残念ながら自分自身の目でお櫃の中身を確認することは叶わなかった。流石に「かしわ飯ですか？」と聞く訳にもいかず事件は迷宮入りとなってしまった。きっとお櫃の中身がかしわ飯だったら、その女性客と揉めたに違いない。お櫃の中身が分からなかったおかげで余計なトラブルを未然に防げたと思えば、むしろこれで良かったのかもしれない。

かしわ飯は食べられなかったが、とり天も鶏の炭火焼きも絶品だった。特にとり天定食は700円程度にも関わらず、とてもボリューミー。私はお腹を満帆にしてお店のドアを開けた。目の前には「民芸茶屋　味蔵」とかかれた暖簾が現れた。裏表が逆になっているため、入店する際は読めなかったが、店を出る時に読むことができる仕組みだ。来店時よりも帰宅時を重視するメイド喫茶スタイル。どこか懐かしさを覚えるノスタルジックな店内からお婆さんの「行ってらっしゃい。」の声が聞こえた気がした。「行ってきます。」私はそう呟いて千鳥足で味蔵を後にした。

味蔵民芸茶屋

福岡空港の滑走路のすぐ横に「天麩羅処ひらお」はある。福岡空港の滑走路に着陸する際に飛行機の窓から「ひらお」はちらりと顔を覗かせた。いざ「ひらお」に到着すると順番待ちの人の多さに驚く。お昼時ということもあり店内に30人程、店外に10人程が順番を待っていた。合計で40人。通常の飲食店なら諦めてもおかしく無い人数だ。待つ人の多さに絶望して泡を吹いている人がいても何ら不思議では無い。

しかし、「ひらお」で順番を待っている人たちの顔つきは一味違った。全員が精悍な顔つきで前を向いており、誰も待ち時間の長さを憂いてなど居なかった。滑走路のすぐ横ということもあり、私は彼らに特攻隊の勇敢な兵士たちを重ねてしまい、目に熱いものが込み上げてきた。隊員たちが「ひらお」に全幅の信頼をおいている理由はすぐに分かった。兎に角、客の回転が速い。先程まで特攻の順番を待っていた彼らは、それこそ神風の如くすぐに食事を終えて店の外に出てくる。

食事時間が短いと聞くと、天麩羅のクオリティを疑いたくなるかもしれない。驚くことに天麩羅は全て揚げたてで提供される。客の目の前に置かれたトレーの上に揚げたての天麩羅が次々と置かれるスタイルだ。私は期間限定の「まる定食」をチョイスした。「まる」とは海老を殻を含めて丸ごと食べられるソフトシェルシュリンプを意味する。

席に着くと、始めにソフトシェルシュリンプが提供された。殻の香ばしさと揚げたての海老のジューシーさが堪らない。私は殻無しの海老の天麩羅は食べていないので、殻アリと殻無しどちらがより美味しいかは判断しかねるがきっと甲乙付け難いだろう。ただし海老の殻まで美味しいことを踏まえると、どちらかといえば甲なのかもしれない。

相変わらず自分の食べログスキルが「永遠の0」である点が気掛かりでならない。

天麩羅処ひらお 本店

1年に1回の特別な日なので少し高級なディナーをいただいた。コースの中でいくつか印象に残った料理について、下記に言及させていただきたい。

・真鯛のムニエル　ラヴィゴットソース
ラヴィゴットソースとは木の実をすり潰した酸味のあるソース。味を喩えるならピクルスとマスタードを混ぜた感じ。真鯛のムニエルとラヴィゴットソースは1番合うと感じた。真鯛とラヴィゴットはまるでマックのフィレオフィッシュのような見事な味のハーモニーを口の中で織りなした。(私の食べブロガーとしての味の表現力不足は否めない。高級フレンチの味をマックで例えたのは後にも先にも私くらいだ。とても美味しかったという事を伝えたかったが、余りに稚拙な表現となってしまい申し訳ありません。)

・国産牛モモ肉のステックアッシェ　卵黄添え
ステックアッシェとはフランスの家庭料理で、いわゆるハンバーグのような料理。そのステックアッシェの上に卵黄が満月のように載っていた。私は前述のフィレオフィッシュの件もあったので、思わず「月見バーガーじゃっ！」とノブさながらのツッコミをしてしまった。味は月見バーガーとは比較出来ないほど美味しかった。月見バーガーを食べたことがないので比較できないのは当然なのだが。

・パイ生地の焼き菓子
店員さんが食後のお菓子の説明をしてくれた。「パイ生地を使ったサクサクのサクリスタンです。」と。テンポのいいギャグを言われたのかな？と思い、大袈裟に爆笑しようとしたが、店員さんは至極真面目な顔をしていた。どうやら冗談じゃなかったみたい。返しで「パキパキのパキスタンのお菓子ですか？」と変な事を言わなくてよかったと胸を撫で下ろした。お菓子の見た目はたこパティエ(※大阪土産のたこやきスイーツ)にそっくり。

他にも独創的で素敵な料理がたくさんあったので、是非写真をチェックしてみてください。

THE GATEHOUSE

未だ夏の暑さが残る9月初旬のお昼時。太陽は南の空の頂点からやや西に傾こうとしていた。衰えることを知らない陽の光照らすアスファルトの歩道の上で豆天狗の順番を待つ人たちが10人ほど溢れていた。しかし彼らは列を為していない。お客さんはまず店内で食券を購入し、店員さんから番号札を貰って外で雑多に待つスタイル。病院の待合室かの如く、番号を呼ばれたら店内に入るシステムのため、店前に列が出来る訳ではないのだ。そのため番号札を受け取った人達はアスファルトの歩道の上で列を作る訳でも無く、好きな場所で待つことになる。

ここで重要なのは順番待ちの人間全員が立っている訳ではないということ。お店の前には丸椅子が3つ。必然的に番号が最も若い人間が丸椅子に座るという明文化されていないエコシステムが構築されていた。しかし、ある瞬間を境にその生態系は崩壊した。その場で最も若い番号札を持った人間が着席を拒否したのだ。10人以上が炎天下に立っているのに丸椅子には誰も座らないという異常な状況が完成した。元来、私はこういう時に空気を読まずに率先して座る性格だが、今後の動向が気になったので敢えて見に回った。張り詰めた空気に耳鳴りがしそうな膠着した雰囲気。皆が座りたいのに誰も座らないという不合理の最たる姿。誰もがその一歩を踏み出せずに立ち尽くしていた。悔しさに肩を震わせる者さえいた気がする。この空気を打破する救世主は現れないのか。私は皆の不合理な選択に辟易としつつ、自ら椅子に座ろうとした刹那、突如としてそのメシアは産声をあげた。小さな男の子の兄弟だった。男の子二人は無邪気にはしゃぎながら覇王の椅子に着座した。

大人たちの諸君へ。この子供たちのような純粋で合理的な判断を見習うべきではないだろうか？

子供たちよ。どうかその純粋な気持ちを忘れないで今後の人生を歩んでいってほしい。豆天狗に入っていく二つの小さな背中を私は眉を顰めて見送っていた。

豆天狗 名古屋金山店

とにかく店内は異常なまでにごちゃごちゃしている。定量的に表現するならば、エントロピーがかなり増大していた。壁に僅かでも隙間があればポスターだかチラシだかを貼ってやろうという店側の前のめりな姿勢が見てとれる。一見無秩序にポスターやら雑貨やらがレイアウトされた店内に思えるが、一度そこに身を置くと妙な安心感を覚える。

店員さんはこの雑多な空間にマッチするように、元気でやや大雑把なおばちゃんだった。1番人気のトンテキ定食はご飯、豚汁、キャベツがお代わり自由。これは食べ盛りの男子高校生には嬉しいサービスだ。しかし私は少食な男性会社員なのでお代わり自由に一喜一憂したりはしない。おばちゃんにはドヤ顔でお代わり自由をアピールされた気がしたが、盤上を冷静に眺める藤井聡太のような顔で軽く否した。

トンテキの前にご飯と豚汁が配膳された。とりあえず豚汁を一口。なかなか美味い。ゲータレードかの如く豚汁を一気飲みして、すぐさまおばちゃんを探して豚汁のお代わりを要求した。おばちゃんは満足げに空のお椀を下げた。暫くすると豚汁の前に念願のトンテキが到着した。グローブと呼ばれる切り方でトンテキは一枚ながらとても大きい。あっという間に机の大部分をトンテキが占拠してしまった。

そこへ先程お代わりした豚汁がやってきた。一見すると机に豚汁を置くスペースはない。どれだけパスコースを見出す能力に長けているモドリッチでさえも豚汁を置くスペースを見出すのは不可能に思えた。おばちゃんの動向を私は息を呑んで見守った。おばちゃんは盤上にある唯一のパスコースを見出した。それは机の上に置いてあった私のマスクの上だった。他の店ではなかなか出来る判断じゃないだろう。そう言えばおばちゃんのパーマ加減が何処と無くモドリッチに似てなくもない。私は不意にそんな事を思った。

まつもとの来来憲

ずっとラーメン屋だと思っていた。この食べログを書き始めたこの瞬間まで私はこの店をラーメン屋だと思っていた。店名が「さんきゅう丸」だという事は認識していた。きっと「さんきゅう丸」の前には麺屋という屋号が付くものだと誠に勝手ながら思い込んでいた。

「鮪屋さんきゅう丸」だった。

メニューを見てもラーメンが1番推しである事は反論の余地がない。入り口に仁王立ちしている等身大のマジンガーZもぐうの音も出ないと言った顔をしていた。実際にマジンガーZからはぐうの音も出ていなかった。どうして全く海とは縁遠い日進で鮪屋なのだろうかと私は少し疑問に思った。もしかしてと思い、店のすぐそばを流れている小川を覗いてみた。案の定、鮪がウヨウヨ泳いでいるわけでは無さそうだ。仮にこんな小川に鮪が泳いでいたら、日進は一大鮪の産地で大変な騒ぎになるだろう。日進が鮪の産地として名を馳せていないということはやはりそういう事なのだろう。

しかし、今回のように勝手な思い込みで勘違いしてしまう経験は皆さんも一度や二度では無いはずだ。かく言う私もご多分に漏れず勝手な思い込みで勘違いしてしまった経験が往々にしてある。その一つが食べログだ。私は勝手な思い込みで食べログに書く文章はいかに読んだ人が笑えるかを競う場だと勘違いしていた。しかし、他の人の食べログの文章を読んでみると意外にも料理やそのお店の雰囲気に関する言及が多い事に気付く。これは目から鱗だった。コロンブスの卵とはこの事だろう。私も他の食べブロガーの方を見習って、私も真っ当な食べログを以下に書きたいと思う。

ラーメンは勿論のこと、鮪屋というだけあってセットの鮪丼もおいちい。

さんきゅう丸

お盆休みの最初の土日。この2日間をどう過ごすかがお盆の満足度を大きく左右する。私はこの2日間に友達とのキャンプを予定していた。しかし、諸事情によりキャンプをキャンセルせざるを得なくなった。キャンプは行けないが夜ご飯には行こうという事で焼肉屋に行くことにした。しかし、お盆初日ということもありどこの焼肉屋に電話しても満席。途方に暮れていると、友達から「キャナリィロウなら空いている」という希望の連絡があった。当初のキャンプからは大きく予定変更になったが私は友達Oと友達Kの3人でキャナリィロウに向かった。せめてもの救いはキャンプとキャナリィロウでキャだけは一致していることだろうか。

キャナリィロウでは恐らくキャンプでは食べられなかったであろう、チーズリゾットやピザやケーキなどを食べた。このチーズリゾットは目の前で火にかけてくれるのでちょっとしたキャンプ気分を味合わせてくれる。この火は勿論自分で起こす必要はないし、具材を準備する必要もない。面倒臭い後片付けもなければ、料理のクオリティもキャンプとは比にならない。加えて支払うお金もキャンプより少ないときたらいよいよキャンプに行かなくてよかったとさえ思える。ここまでくると毎年恒例だったキャンプが来年からはキャナリィロウに取って代わる可能性も否定出来ない。

キャナリロウで食事を終えた後は3人でOの家に向かった。大人の男3人が夜に家に集まってやる事といったら一つしかない。そうだね。バックギャモンだね。私の目の前でOはKにギャモン勝ちをおさめていた。もっと言うなら限りなくバックギャモン勝ちに近いギャモン勝ちだった。その後私はKにギャモン勝ちを喰らわせたOにギャモン勝ちに近い勝利を収めた。人生初めてのほぼギャモン勝ちの余韻に浸っていたのも束の間、私はKにギャモン負けに近い負けを食らった。読者のみんなは最近いつギャモン勝ちした？

キャナリィ・ロウ日進店

今名古屋で1番オススメしたい焼肉屋第一位が金山の「焼肉　神宮」だ。(ちなみに名古屋で1番オススメの雀荘は本郷の雀荘ランランだ。破格の安さでコロナ禍にも関わらず、土日は常に満員御礼だ。)今回はそんな「焼肉　神宮」の素晴らしさを余すところ無く紹介したい。今回は珍しく真面目に食べログを書く回なので、笑いたい人は最初の麻雀のボケで笑い切っておいていただきたい。

「焼肉　神宮」の強みは非常にシンプルだ。端的に表現するならば「安い・美味い・上手い」。

・安い
お肉の値段が安い。基本的なメニューは全て1人前500円に統一されている。塩タンだろうがハラミだろうがホルモンだろうが全て1人前500円だ。安さの秘密についは後述する。

・美味い
1人前500円の塩タンだからと言って侮ってはいけない。高級店にも劣らない美味さだった。塩タンを口に入れた刹那、青空レストランの宮川大輔ばりの「美味いっ!」が出てしまった。余りの美味しさにシェフを呼んで褒めようと思ったが忙しそうだったのでやめた。そもそも褒めるべきは、牛を育ててくれた酪農家さんなのか、お肉を切った料理長なのか、味付けしてくれたスタッフなのか、実際に焼いた自分なのか。よく分からなかったので美味しく焼いた自分を目一杯褒めてあげた。

・上手い
「神宮」はビジネスモデル、料理の魅せ方などが非常に上手い。ビジネスモデルについては集客を目的としているメニューと利益を上げるメニューのメリハリが効いている印象だった。簡単に言えばコスパの高いお肉で集客し、利益率の高いドリンクで利益を上げる。このメリハリが高い集客力に繋がっていると感じざるを得ない。料理の魅せ方も非常に上手い。SNSで映えそうな土鍋イチボご飯や生ハンバーグなどを定番メニューに設定した当たり流石。料理に生の卵黄を使っておけばSNS映えするという定石をしっかり押さえている。

以上少しでも皆様の参考になれば幸いです。長文過ぎて何を覚えればいいか分からない方は、「麻雀するなら本郷のランランに行っとけ」だけ覚えて帰ってください。
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<店舗情報>
・店名: 焼肉神宮 金山本店
・住所: 愛知県名古屋市熱田区金山町１丁目16-16
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焼肉 神宮 金山本店

前回の「焼肉　神宮」に引き続き、日進の「源蔵」もなかなか上手い戦略を駆使してきた。私はいつもの調子で塩タン、ハラミ、ホルモンと注文し終わると、店員さんが厨房から神妙な面持ちで帰ってきた。さながら手術に失敗した敏腕外科医の雰囲気を醸しながら申し訳なさそうに私たちにこう告げた。
「ハラミなんですが本日は終了してしまいました。」
一瞬目の前が真っ暗になる。焼肉で2番目に楽しみにしているハラミを奪われた私は一瞬我を忘れてしまいそうになった。
「どうなさいますか？」
一種の錯乱状態の私に店員さんが畳み掛ける。当然、冷静な判断など下せるはずも無く、普段は絶対に注文しない脂多めの飛騨牛カルビなるものを注文してしまった。店員さんは「かしこまりました。」と言い残し、厨房に帰っていった。暫しの放心状態の末に、自分が下した判断の愚かさに血の気が引いた。もう年齢的にも私は脂多めの肉を食べられない身体になっていた筈だ。牛の中でも特に脂身の多い飛騨牛のカルビなんて胃もたれすること請負いだ。そんな後悔をしながら網の前で力無く項垂れていると、先程の店員さんが驚いた表情を浮かべながら足早に帰ってきた。今度は先程まで心肺停止だった患者の息が奇跡的に吹き返しました！と言わんばかりの雰囲気を醸していた。
「先程無くなったと思われていたハラミがまだありました！」
私の目の前に垂らされた一本の希望の糸。私は飛騨牛カルビを投げ捨て迷わずその糸にすがった。私はハラミという存在に心底感謝し、噛み締めながらいただいた。しかし、今思えばそういう演出だったのかもとも感じる。仮にそうだとすれば非常に上手い戦略だ。

ハラミの有無で一喜一憂する私の横のテーブルにはダンディな老紳士が本を片手に一人焼肉を愉しんでいた。
いつか私もあんな落ち着きを手に入れたいと、老紳士を横目に見ながらハラミを噛み締めた。
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<店舗情報>
・店名: 炭火焼肉 源蔵 日進店
・住所: 愛知県日進市東山2-153
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源蔵 日進店

岐阜県恵那市のアドニスゴルフクラブでフットゴルフをする前の腹ごしらえとして山岡駅に併設された「かんてんかん」を訪れた。注文した華御膳には食前の心太(ところてん)が付いている。皆さんも一度は心太が木枠から細長く押し出される映像を見た事があるだろう。あの心太を押し出す道具(名称が分からなかったので検索したら「ところてん突き」であることが判明した。今後、ほぼ使うことが無いであろう単語「ところてん突き」。皆さんも是非覚えておいていただきたい。)で心太を押し出す体験ができる。それだけでも十分「かんてんかん」に来る価値がある。

私はところてん突きで心太を突いてみた。心太の程よい弾力が私の突きに最後の力を振り絞って抵抗してくる。決して細長く押し出されてなるものか。そんな心太の強い決意をささやかながら表明しているようだった。しかし心太は人間様の力には遠く及ばない。揺るぎようのない圧倒的事実にこの先の勝負の結末が予見できてしまった私は辟易とした。私は今まで抑えていた力を少し解放して心太を突いた。心太の土俵際の粘りはあえなく決壊し、無慈悲にも細切れになった状態で押し出されていく。そこからは何の力を入れずとも惰性で心太は押し出されていった。心太にしては根性のあるやつだったなと私は心の中で追悼の意を示しながら、戦友を口に運んだ。根性はあるがカロリーはないため、暑くて食欲の湧かない夏の昼食にも関わらず、ツルツルと私の喉を通っていった。

その後のフットゴルフの成績はあまり振るわなかった。フットゴルフなのに3回もOBした。きっと心太のカロリーが少なかったからだ。
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<店舗情報>
・店名:山岡駅 かんてんかん
・住所: 岐阜県恵那市山岡町3058-4 明知鉄道山岡駅
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山岡駅かんてんかん

次世代の名古屋を代表するラーメンになる可能性を秘めた非常に楽しみなラーメン屋が彗星の如く見参した。その名も「名古屋辛麺　鯱輪」だ。何を隠そう、何と当該ラーメン屋を監修したのは泣く子も黙る名古屋を代表する台湾まぜそばの祖「麺屋はなび」だ。私も大好きな「麺屋はなび」の台湾まぜそばをベースに唐辛子のパンチを加えた旨辛赤まぜそばがオススメ。台湾まぜそば×旨辛赤の組み合わせはどう考えても美味い。名古屋を筆頭に日本人は旨辛赤が大好きだ。それは鍋の辛さを10段階でチョイスできる「赤から」の人気ぶりが証明している。

ある日友達3人といっしょに八事にある赤からで鍋を食べた。赤からなべ4人前を注文する際、なべの辛さを選択する必要に迫られた。赤から経験者なら分かると思うが辛さの相場は3だ。パーティに辛いのが得意な人と苦手な人が混在する場合は3を選択するのが妥当だろう。例に漏れず、私達4人の中にも辛さが得意な人間と苦手な人間が混在していた。適切な辛さを決定するために私達は民主主義的に全員の平均をとる案で合意した。各々が自分が食べたいと思う辛さを主張し、注文する辛さは4人の数値を平均することにした。皆が一斉に自分の食べたい辛さを宣言した。「10！」「10！」「3！」「10！」どうやら頭の悪い人間が3人紛れ込んでいたようだ。4人の平均により導き出された辛さは脅威の8.25を叩きだした。正直辛さは3が1番美味しい。そんなことは誰でも分かっている。それでも10と宣言したのは、それが面白いと思ったからだろう。辛さ8の赤からなべを注文し、口に広がる痛みに耐え、吹き出す汗を拭いながら完食したあの赤からなべを私は忘れない。蛇足だが、当然私は先陣を切って「10！」と叫んでいた。

あの時の赤からの辛さに比べたら、鯱輪の旨辛赤まぜそばは寧ろ甘かった。
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<店舗情報>
・店名:名古屋辛麺 鯱輪 熱田店
・住所: 愛知県名古屋市熱田区伝馬2-28-1 
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名古屋辛麺 鯱輪 熱田店(麺屋はなび総大将監修)

「ぶらい」という字面を見て多くの人は名前の由来として「無頼」を想像するかもしれない。「無頼」とは定職につかないもの、頼りにならないことなどの意味がある。どちらにしても孤高で飾らないカッコいいネーミングセンスだと思った。私は拉麺ぶらいに対して前述のようなイメージを膨らませて店に向かった。

程なくしてGoogleマップが指し示す場所に到着したが店が見当たらない。辺りを一周し見つけたのは若干イメージとは違う拉麺ぶらいだった。「ぶらい」とは「無頼」ではなく「bright(輝かしい)」を意味していた。ダサい。店の看板に筆記体みたいなフォントで書かれた「bright」も寂れたスナックを彷彿とさせた。

しかし、店内は寂れたスナックとは正反対の明るくオシャレな造りであり、ラーメン自体も繊細でめちゃくちゃ美味しかった。注文した黒醤油ラーメンを食べ終えた後に、和え玉を追加で注文したのはある意味必然だと言える。和え玉には味付けが2種類あるらしい。和え玉の食券を店員さんに渡すと、不意に「○▷※？∈」と「煮干し」のどちらがいいですか？と問われた。私は食券を渡したところで油断しきっており、1つ目の選択肢を聞きそびれてしまった。何となく聞き直すのもはばかられ、澄ました顔をして「煮干しでお願いします。」と低めの声で答えてしまった。煮干しの選択は間違っていなかったと思うが、もう一つの選択肢が今でも気になる。どうしてあの時、無駄にカッコつけて質問を聞き直すことが出来なかったのか。後悔してもしきれず、あれから毎晩枕を涙とヨダレで濡らしている。店員さに頼ることの出来なかった私こそが本当の「無頼」だったのかもしれない。
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<店舗情報>
店名:拉麺ぶらい
住所: 愛知県名古屋市緑区鹿山3-1 
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拉麺ぶらい

台湾ラーメンがなんと一杯660円。正直この値段設定を食べログで見た時、私は目を疑った。まさかコンタクトを入れ忘れた？と勘繰ってみたが、そもそもコンタクトなどした事がない。しかし、この値段設定には何か裏があるに違いない。台湾ケンさんは居酒屋の体をとっているので、もしかしたらワンドリンク制かもしれない。私は少し身構えてお店に向かった。

私は入店すると店員さんの「いらっしゃいませー♪」に対して開口一番、食い気味に「ラーメン単品の注文は可能ですか？」と胸の内を吐露した。仮にワンドリンク制であるならば、他の店でラーメンを食べる選択肢もあるぞ。と暗に覚悟を示したつもりだった。正直、日曜の夜9時の豊田市駅付近で営業しているラーメン屋なんて台湾ケンさんくらいなものだ。毛頭他のラーメン屋に行く選択肢など残されておらず、私にとっては渾身のブラフだった。

私は目を瞑り、歯を食いしばって店員さんの返答を待った。店員さんに我が身の生殺与奪を握られ、緊張からか額に汗が吹き出す。恐らく店員さんが返答に擁した時間は0.5秒程度。しかし、私には悠久の時間が流れたような気がした。回答者にファイナルアンサー？としつこく問う往年のみのもんたの間を彷彿とさせた。「大丈夫ですよー。」私の覚悟とは裏腹に非常にフランクな返事が返ってきた。私は極度の緊張から解放され、一瞬膝から崩れ落ちそうになる。私は悟られまいと、崩れ落ちそうになった右膝をそのまま前に大きく踏み出し、さも平然と案内された席へと歩き出した。私は額から流れた汗をカモフラージュするために、出された台湾ラーメンに卓上の台湾辛味を多めにかけた。台湾ラーメン1杯660円だけを注文しても何の問題もない非常に良心的な台湾ケンさんだった。
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<店舗情報>
・店名:台湾ケンさん 豊田市駅前本店
・住所:愛知県豊田市喜多町２丁目９５
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台湾ケンさん 豊田市駅前本店

店舗が移転してから始めての来店。お肉の味は以前と同様美味しかったのだが、店員さんのオペレーションに改善の余地を感じた。

テーブルに着くと、お水を運んでくれる男性店員さんと注文をとってくれる女性店員さんの2名が接客にあたってくれた。男性店員さんはお水を配膳し終わった後も、女性店員さんが注文を取り終わるまで呆然と横で待機し続けていた。もう仕事を終えたのに、横で待ち続けるなんて、もしかしたら付き合ってるのかな？厨房までの道のりが危ないから送っていってあげるのかな？と解釈せざるを得なかった。その後も2人が付かず離れず一心同体で仕事をしていればカップル確定だが、どうやらそんなことも無いらしい。

暫くしてから、お水のお代わりを先程の男性店員さんにお願いした。彼は「かしこまりました。」と返事を言い残してから、10分ほど帰ってこなかった。もしかしてアルプスまで湧き水を汲みに行ったのかな？と思い、再度、別の店員さんにお水のお代わりをお願いした。彼女は「かしこまりました。」と優しい返事を言い残してから、10分ほど帰ってこなかった。またしてもアルプスまで水を汲みに行ってしまったらしい。次来た店員さんにお水のお代わりを頼もうと身構えていると、アルプス帰りの男性店員さんが現れた。アルプスに登頂したからか、彼がひと回り逞しくなったように感じた。再度、お水のお代わりをお願いすると、「かしこまりました。」と力強い返事をして、今度はすぐにお水を持ってきてくれた。アルプスの湧き水はとても美味しく感じた。

しかし、客側からしたら何処の水でもいいから早く持ってきてほしい。今後はアルプスまで水を汲みに行くのはやめていただきたい。
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<店舗情報>
・店名:竹の山ダイニング手石
・住所:愛知県日進市竹の山２-2011
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竹の山ダイニング 手石(ひといし)

うなぎ屋比呂野でいつも注文する「三河地鶏の蒲焼き丼」。炭火で焼かれた三河地鶏の香ばしい香りが鼻を抜け、焼き目がついた甘いネギとほろ苦いししとうが程よいアクセントとなり、食べるものを飽きさせない。美味しすぎて思わず眼を閉じて味を噛み締めると、鼻を抜ける炭火の香ばしい香りと共に、「三河地鶏の蒲焼き丼」を何度も食べた大学院時代を走馬燈のように思い出す。

大学院生の頃は研究に没頭するあまり深夜まで研究室にいることがしばしばあった。当然、夕飯は同じ研究室の同志と食べる。私たちは研究に熱心過ぎるが故に、夕飯を研究室の外に食べに行く時間が惜しいという模範大学院生のそれを心得ていた。何とか外に夕飯を食べに行く時間を節約することは出来ないものかと皆が思案していたところ、1人の天才が妙案を提示した。
「デリバリーを利用するのはどうだろう？」
近年のコロナ禍に於いては非常にポピュラーとなったデリバリーだが、当時の私たちにとっては領域外のアイディアであった。この妙案は即刻採用され、すぐに名案であることが明確になった。しかし、毎日同じ飲食店のデリバリーを利用する訳にはいかないので、候補となる飲食店をいくつか列挙した。その中の一つが「うなぎ屋比呂野」だった。

ここで一つ新たな問題が発生する。複数ある店の選択肢からその日利用する店をどうやって選ぶかだ。研究室メンバーの全員が合意する形で店を選択する方法はないものか。そんな時に1人の革命家が声をあげた。
「トランプの大富豪で決めるのはどうだろうか？」
あまりにイノベーティブな発想に皆開いた口が塞がらなかった。その革命家にジョブスの影を重ねたものも少なくないかも知れない。革命家は雄弁に語り出した。
「大富豪一回で店を決めるのは余りにも味気ない。2回連続で大富豪になった人間が店を決めるのはどうだろうか？」
皆すでに革命家に陶酔しており、彼の意見は盛大に歓迎された。結局、毎日の夜ご飯を決めるための大富豪に30分から1時間程の時間を要することとなった。デリバリーによる時間の節約効果は小さくなってしまったが、僅かに節約できた貴重な時間を私たちは熱心な麻雀の研究に充てた。
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<店舗情報>
店名:うなぎ家 比呂野
住所: 愛知県名古屋市昭和区山花町119番地-1
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うなぎ家 比呂野

すべらない食べログでお馴染みのなおとの記念すべき28歳の誕生日に少し高級な「うな富士　天白別邸」を訪れた。結論から言うと、うな富士のひつまぶしは今まで食べたどのひつまぶしよりも高級かつ一線を画す美味しさだった。今回はそんなうな富士のひつまぶしについて皆さんにお伝えしたい。

うな富士のひつまぶしの中で最もリーズナブルな上ひつまぶしが4860円。例えるならば、レギュラーガソリン約32ℓ分に相当する(1ℓ=150円計算)。ピンとこない読者のためにより分かり易く咀嚼したい。32ℓのレギュラーガソリンがあれば、私の愛車のアクアちゃんなら640km走行することが可能だ(燃費20km/ℓ計算)。では640km進めば愛知からいったい何処まで行くことが出来るのだろうか？気になって調べてみた。

結果、西に640km進めば山口県防府市向島まで行くことができることが判明した。しまなみ街道で有名な広島県の向島(むかいしま)ではなく、山口県の向島(むこうしま)だ。どちらも瀬戸内海に浮かぶ島であることは共通しているが、その人気は対極にある。広島県の向島はしまなみ海道の中でも人気な島であり、イチジク狩りやみかん狩りなど観光スポットも充実している。一方、Googleマップで調査したところ山口県の向島には特筆すべき観光スポットはひとつもなく、強いて言うなら「ぼけ封じ地蔵」があるくらいだ。このぼけ封じ地蔵の横には地蔵よりも大きい謎の信楽焼の狸が置いてある。おどけた狸の顔はかなりボケている気がするのだが、地蔵によって一切封じられている様子はない。本当に地蔵にぼけ封じの効能があるのか甚だ疑問が残る。

もし来年の誕生日も5000円好きに使っていいよと言われたらぼけ封じ地蔵までの片道切符ではなく、うな富士の上ひつまぶしを選ぶだろう。仮にぼけ封じ地蔵を選べば、私の食べログのボケが封じられて、感想がおいちかったの一言になる最悪の事態は避けられないだろう。
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<店舗情報>
店名:炭焼 うな富士 天白別邸
住所:愛知県名古屋市天白区菅田2-614 
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うな富士 天白別邸

例えば初対面のおばさんに唐突に「私は60歳です。」と言われたとき、貴方ならなんと答えるだろうか？冷静にそんなシチュエーションはあり得ないというのが正論ではある。だが実際そのシチュエーションに遭遇したら貴方は困るのではないだろうか？「えっーーー！そうなんですか？！もっと若く見えますぅ！！」と答えるのがセオリーではあるが、上手く嘘がつけるか自信がない。そんな貴方にスマートで笑いのとれる返しをご教授したい。

妻のお義父さんの誕生日ということで名古屋駅にある中華の名店吉珍樓(きっちんろう)でディナーをいただいた。コース料理でどの料理もとても美味しい。高級感漂う中華の名店なので店長は中華の鉄人風の中国人を想像していた。しかし、意外にも店長は大阪出身のノリのいいおっちゃんといった感じだった。

コース料理はデザートの杏仁豆腐を残すだけになり、お腹も満たされた状態で談笑していると、店の奥からフルートによる誕生日ソングの生演奏が聞こえてきた。音楽に合わせて厨房から出てきたのは誕生日ケーキを模したド派手な帽子を被りフルートを携えた陽気な店長だった。お店の中の他のお客さんも音楽に合わせて手を叩き、和やかなムードに包まれる。音楽に合わせて店長はお義父さんに歩み寄り、「何歳になられたんですか？」と問うた。お義父さんは「55歳になりました。」と答えた。店長は「見えないですねえ！54歳くらいかと思いました！」という秀逸な返しで笑いをとっていた。私はその素晴らしい返しに感心させられた。

冒頭の結論に戻ると、おばさんに「60歳です。」と言われたときの正解の返しのは「見えないねえ！59歳くらいかと思いました！」となる。おばさんには怪訝な顔をされ、嫌われること間違いない。
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<店舗情報>
店名:中華料理 吉珍樓 ルーセントタワー店
住所: 愛知県名古屋市西区牛島町6-1 名古屋ルーセントタワー 2F
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中国料理 吉珍樓 名古屋ルーセントタワー店

6月の鎌倉と言えば紫陽花が有名だ。特に明月院には青い紫陽花が咲き誇るので明月院ブルーなんて言われたりもする。サムライブルーやマタニティブルーなど日本語には様々なブルーが存在するが最もお洒落なブルーは明月院ブルーだろう。(最も便利なブルーはBluetoothであることは議論の余地がない。)そんな明月院とけんちん汁発祥の地で知られる建長寺を結ぶ道沿いにあるのがmicoco cafeだ。

このmicoco cafeがある道は明月院から建長寺に向かって登り坂になっている。妊婦さんが歩いていたら思うだろう。歩くには辛過ぎる登り坂だ。産まれてくる子供にはこんな辛い思いはしてほしくないな。そもそも元気に産まれてきてくれるのかしら。元気に産まれてきてくれたとして、私が母親で立派な大人に成長してくれるだろうか。きっと私みたいな母親じゃだめだ。子供は不良になるに違いない。中学生になったら「うるせえ、クソババァ」って言われるんだろうな。高校に入ったタイミングで部活に目覚めてくれたらいいなぁ。友達と協力する大事さを学んでほしいからサッカー部とかいいかも。実は息子は運動神経が良かったりして、インターハイに出場したら嬉しいなぁ。ううん。インターハイなんか出場ししなくても元気に部活に励んでくれるだけでいい。そしたらプロのスカウトの目に留まって、プロ入りか大学進学の二択を迫られるんだろうな。息子は東大の理科一類くらいなら一浪すれば受かる実力があるだろうから悩むだろうなあ。親としては大学に入って安定した企業に就職してほしいけど、最後は息子の意見を尊重しよう。そうしてプロ入りを決意した息子はいつしか日の丸を背負って、青いユニフォームに袖を通すのだろう。

明月院ブルーについて語ろうとしたのに、気づいたらマタニティブルーでサムライブルーな話をしてしまった。
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<店舗情報>
・店名: micoco cafe（ミココ カフェ）
・住所: 神奈川県鎌倉市山ノ内1489-4 
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micoco cafe

生粋のしらす好きの私にとって鎌倉で生しらす丼を食べる事はマストの事項と言って全く問題なかった。一般的な釜揚げしらすであれば近所のスーパーで買うことも可能。しかし、生しらすとなれば話は別だ。生しらすは鮮度が命のため、獲れたその日に食べなければならない。つまり、港が近い街のご飯屋さんでしか生しらす丼は食べることができないのだ。その点、鎌倉は非常に海が近いため、その日に獲れた新鮮な生しらすを食べることができる。その生しらすをご飯の上に乗せれば生しらす丼の完成だ。この変化が塑性変形ではない点を考慮すれば、その生しらす丼の上の生しらすを取り除けば白飯となる。さらに、中華鍋に溶き卵とその白飯とネギとチャーシューを加えて味を整えればチャーハンが出来上がる。このチャーハンにしらすを加えればしらすチャーハンの出来上がりだ。

私はとにかく昔から何にでもしらすを入れる子供だったという言い伝えがある。チャーハンに始まり、卵焼きに入れてみたり、納豆に混ぜたり。最近では、アヒージョにしらすを入れるというお洒落な技まで習得した。

そんなしらす好きの私の舌を唸らせるのはそう簡単なものでない。私は絶対に美味しいとは言わなさそうなシェシバタの柴田シェフの様な鬼の形相で生しらす丼を待った。生しらす丼が到着し、いざ一口食べてみた。私の口からは「うみゃあ」という名古屋弁が流暢に飛び出した。一瞬、子猫が鳴いたのかと錯覚させるような発言だったためか、店中のお客さんがこちらを見た気がした。その視線の先には猫も杓子も美味いしか言わない生しらすをくわえたドラ猫が一匹いるだけだった。
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<店舗情報>
・店名:魚かま本店
・住所: 神奈川県鎌倉市小町2-9-5 中山ビル 2F
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魚かま 本店

例えば「至高の」のように料理名の前に付ける事で、料理を最も際立たせる修飾語はなんだろう？皆さんも人生の中でこの疑問を抱いたことが一度や二度はある筈だ。今回は皆さんが気になる上記の問いに対する回答を示したいと思う。もし私が示した回答よりも料理を際立たせる修飾語が思いついたという方は決してコメント欄には書き込まずに墓場まで持ち帰って欲しい。

結論から言うと、私が考える最も料理を際立たせる修飾語は「鎌倉」だ。ピンとこない貴方のためにある実験を通して「鎌倉」という修飾語の凄さを伝えたい。

貴方の目の前のメニューには「カレー」「至高のカレー」「鎌倉カレー」の3つの文字が並んでいます。
さあ、どのカレーを注文しますか？恐らく9割以上の方が「鎌倉カレー」を選ぶだろう。つまり「至高の」よりも「鎌倉」という修飾語の方が料理を際立たせているということだ。私はこの思考実験を幾度となく繰り返す事で、「鎌倉」が最も優れた修飾語である事実を突き止めた。「鎌倉」という修飾語の威力を痛感したエピソードを以下に示す。

鎌倉の小町通りはコロナ禍以前の客足が戻りつつあった。私は小町通りにある鎌倉カレーの人気店キャラウェイでのランチを狙っていた。しかし、キャラウェイには30人ほど並んでいた。流石に1時間も並ぶのは厳しいので、テーラーメイドがないか辺りを見渡したがどこにも見当たらない。そんな中で見つけたのが源屋の鎌倉ハンバーグの看板だ。結局、鎌倉という文字に誘われたのだ。

源屋に入店すると、私は写真が美味しそうだったので洋食屋のこだわりハンバーガーを注文した。「洋食屋のこだわり」という修飾語がNo.1なのかもしれない。
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<店舗情報>
店名:鎌倉洋食 源屋
住所:神奈川県鎌倉市小町2-7-28
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鎌倉洋食 源屋 鎌倉店

大阪出張の夜。一人でたこ焼きを食べた後、通天閣のある新世界に向かった。目的は串カツだった。時刻は18時を少し回ったくらいで夜ご飯には少し早い。通天閣周辺で時間を潰そうと散策していたら、そのニーズにフィットしたアトラクションを発見した。その名も「通天閣タワースライダー」。2022年の5月に完成したばかりだ。全長60mの螺旋状の滑り台は最高時速27km/hに達し、僅か10秒で下まで駆け抜ける。直径1mほどの筒の中を滑走するスタイルで、前半は景色を楽しむ事ができ、後半は一面レインボーに包まれる。スリリングなスピード感と煌びやかな演出を踏まえると、恐らく顧客のターゲットは若い観光客の集団だろう。自分のような出張中のサラリーマンが独りで行くところではないことは入り口から容易に察することができた。

受付でスライダー代の1000円を払い、ヘルメットと専用の滑りマットを受け取る。他には女性2人組のお客さんがいるだけ。女性達はワクワクを共有するかのようにお喋りしながらスライダーの入り口へと続く螺旋階段を登っていく。私はその女性達の前を独りヘルメットを被って淡々と螺旋階段を登った。スライダーの入り口に着くと一息つく間も無くスタート台に座らされる。本当だったら「うわぁ！怖い！」とか「絶対まだ押すなよ！」とかひとくだり欲しいところ。しかし、後ろに女性客が待っているのですぐに行くしかない。スライダー入り口には動画撮影用のカメラが設置されており、「そこに向かって一言お願いします。」と係のお兄さんに促された。何と言えば面白いだろうか。お笑いの聖地大阪で自分の腕を試したい衝動に駆られた。渾身のボケを考えなくては。暫し思案した後に、私は「行って参ります！！」と本気なのかボケなのかよく分からない中途半端な一言をかましてしまった。かなりスベった。恥ずかしいから早く俺を強めに押してくれ！と係のお兄さんに心の中で叫んだ。スタートで強めにスベった分、その後のスライダーの滑りも心なしかよかった気がした。
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<店舗情報>
店名:元祖串かつだるま 通天閣店
住所:大阪府大阪市浪速区恵美須東1-6-8
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串かつだるま 通天閣店

私は今回の大阪出張が入社して初めての出張だったため、とても楽しみにしていた。

午前10時から始まる大阪でのセミナーに参加するためには、いつもより早い6時30分に起床する必要があった。前日の夜は、寝坊して新幹線に乗り遅れないだろうか？というありふれた心配をしていた。しかし、出張当日の朝は楽しみすぎて5時30分くらいに目を覚ましてしまった。始めての出張のワクワクで二度寝も出来ず、かなり余裕をもって朝の支度を行った。大阪までの道のりを改めて確認する。最寄りの駅まで自転車で移動し、JRを利用して名古屋駅まで。名古屋駅からは新幹線に乗って新大阪。新大阪からJRで大阪駅だ。予定通りに行けば10時前に大阪第一生命ビルディングに到着する。初出張なので入念に移動のシミュレーションをした後に家を出た。

まずは自転車に跨ろうとした刹那、跨るべきはずの自転車が何処にもないことに気づく。私の自転車があるべきはずの駐輪場をゆっくりと2往復して見て回る。私の赤いロードバイクは忽然と姿を消してしまった。まさか盗まれた？？入念にシミュレーションしたはずの移動プランが早速崩れた。パニックでその場に崩れ落ち、発狂しそうになるが、なんとか膝を地面に着けるにとどまった。その後は冷静に家に戻り嫁のチャリを借りた。内心チャリが無くなったというトラブルで食べログに書くネタが増えた喜びでややにやけ顔だったことは想像に難くない。(無くなったと思ったチャリは後日会社の駐輪場で見つけました。お騒がせして申し訳ありません。今回のトラブルは自作自演でした。)

トラブルに巻き込まれたせいで肝心のそばの味に対する言及が出来なかった。大阪弁で「堪忍してやあ」と心の底から謝罪したいところだが、どうせ味の感想なんて誰も望んでいないだろう。
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<店舗情報>
・店名:割烹そば神田 梅田大阪第一生命ビル店
・住所:大阪府大阪市北区梅田1-8-17 大阪第一生命ビルB2F ファーストプラザ
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割烹そば 神田 梅田大阪第一生命ビル店

平日の昼間の松坂屋は非常に優雅だ。見るのも鮮やかなお惣菜やデザートの数々。そこでは絵に描いたようなマダム達がゆったりとした時間を過ごしている。なぜ平日の昼間から松坂屋に来れるんだろうか？そんな疑問が脳裏を駆け巡る。

そんなことと同時に次のようなことも自然と考えていた。世の中には2種類の人間しか存在しない。まぶす人間とまぶされる人間だ。みなさんご存知の通り愛知県民はもっぱらまぶす人間がほとんどだ。ひつまぶしに始まり、かき揚げまぶしや今回の牛まぶし、最近食べたものだとエビまぶし丼なんてのもあった。とにかく愛知県民は何でもかんでもまぶしたがる県民性である。当然のことながら、私もその県民性に違わず大のまぶし好きだ。

如何なるまぶしにおいても食べ方の流儀なるものが存在する。基本的にはお櫃に入っている鰻丼なり牛丼なりをお椀によそっていただく訳だが、まずはお椀によそってそのままの味を楽しむ。次の一杯はお好みの薬味をかけていただく。小ネギや大葉、刻みのりなどだ。次の一杯はお出汁をかけてお茶漬け風にいただく。以上がオーソドックスなまぶし方だ。ただあくまで前述のまぶし方はオーソドックスなまぶし方であり、明文化されたルールでもなければ暗黙の了解の類でもない。勿論、人それぞれ好きなまぶし方でも構わない。初手にお茶漬けを食べてもいいわけだし、初手で出汁を飲み干しても何の問題もない。まぶしとはある意味では非常に自由な食べ方と言っても過言ではない。だとすれば前述のまぶす人間とは最も自由な人間と言い換えることが可能だ。最も自由な人間とはつまり平日から松坂屋でお買い物をしているマダムのことだ。点と点が線で繋がった気がする。なるほど。マダムたちがなぜ平日の昼間から松坂屋に来れるのか？という最初の問いに立ち返るなら、答えは「ひまつぶし」になるだろう。
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<店舗情報>
・店名:キッチンスギモト松坂屋名古屋店
・住所: 名古屋市中区栄3-15-20
松坂屋名古屋本店北館 B1F
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キッチンスギモト 松坂屋名古屋店

てんだあ亭のチョイスセットは美味しい上にコスパも最高。今回は読者の全員におすすめできるチョイスセットの内容について細かく紹介していきたい。

チョイスセットは1530円で下記6種類のメインの中から2種類を選択できる。1種類じゃなくて？？否、間違いなく2種類だ。満を持してメイン6種類を発表させていただく。

1.ずわい蟹のクリームコロッケ
2.サーモンのマリネ　サラダ仕立て
3.シーフードグラタン
4.ミートボールの黒酢あえ
5.みぞれハンバーグ
6.牛ロースステーキ(+500円)

非常に強力な布陣であることがお分かりいただけただろうか？この魅力的な6種類から2種類選べるところが嬉しい。バランスを考えるなら1-2？ガッツリいくなら4-5?贅沢にいくなら3-6？など組み合わせは無限大。まるで競馬の予想を楽しむかのようにメインをチョイス可能だ。迷って2種類が決められないという方のために決め方のヒントを紹介したい。

先ずはあなたが1番目に食べたいと思うメニューを一つ決める。これはすぐに決まる筈だ。私の場合は、1.ずわい蟹のクリームコロッケだった。ここで選択したメニューを一着に固定する。競馬で言うところの馬単一着固定流しを想像してもらえば分かりやすいだろう。次に、あなたが2番目に食べたいと思うメニューを一つ決める。ここが重要なポイントだ。私の場合は5.みぞれハンバーグだった。ここで選択したメニューを二着に固定する。私の場合は2-5となった。

どうだろう？あっという間に迷わずに6種類から2種類を選ぶことができた。当然、私が注文した2-5はどちらも馬(うま)い！！

・・・どうやら食べログの最終コーナーで落馬してしまったようだ。
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<店舗情報>
・店名:てんだあ亭
・住所名古屋市中村区長筬町2丁目12
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レストランてんだあ亭

香川県の食べログ評価3.5を超えるうどん屋さんは枚挙にいとまがない。私は最も評価の高い須崎食料品店に決めた。なんと食べログ評価が4を超え、ミシュランにも選ばれている名店である。しかし、その変わった名前に一抹の違和感を覚える読者も少なくないだろう。結論から言うと須崎食料品店の名に恥じないクセしかないお店だった。

お店に到着すると店の前には30人程の長蛇の列。これに関しては想像の範疇だったが、同時に予想だにしない光景も広がっていた。店の向かいにある砂利の駐車場には丸椅子やベンチが無作為に配置されており、そこで人々はうどんを食べていた。何と須崎食料品店はその名の通りうどんも販売する食料品店であり、店内でうどんを食べるスペースはないのだ。

うどんを食べる場所のクセもさることながら、その注文方法も非常に個性的だ。以下が注文から支払いまでの流れだ。

①うどん注文。(冷or温、小or大のみ)
②麺が入ったお椀を受け取り、セルフでネギ、卵を載せる。
③お椀を持って併設された極小スーパーの中を通り抜け、お店を後にする。
④思い思いの場所でうどんを食べる。
⑤空になったお椀を持ってスーパーのレジにいく。
⑥既に空になっているお椀を見せて、店員さんに何を食べたか自己申告する。
⑦申告内容に応じて支払いを済ませる。

前代未聞の注文、支払いスタイルだ。スーパー自体は古き良き地域密着型の食料品店といった感じで、建物も大正末期からありそうな雰囲気。勿論、キャッシュレス決済など使える訳もなく、現代の現金が使えるかすら心配になるレベルだ。和同開珎での支払いを求められても納得してしまいそうだ。

肝心のうどんを一言で表すなら「コシが凄い」。食べた人は皆一様に千鳥ノブのクセが凄い的な感じでそう言っていた。
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<店舗情報>
・店名:須崎食料品店
・住所: 香川県三豊市高瀬町上麻3778

須崎食料品店

ココペリのランチは下記6種類の中から選ぶことができる。

A.奥三河鷄のチキン南蛮定食
B.お楽しみ定食
C.知多ポークの生姜焼き定食
D.お魚定食
E.エビのまぶし丼定食
F.南国ロコモコ定食

なんと豪華な6種類だろう。基本的にランチの選択肢は2〜3種類が相場だと言われている。ココペリのランチの選択肢の多さには舌を巻かざるを得ない。ついでにその巻いた舌でスペイン語の巻き舌の練習をすると一石二鳥だ。そこで練習した巻き舌を駆使して「エスパニョール」と呟いてみよう。もし発音が完璧だった場合は店員さんがあなたをスペイン人として勘違いしてスペイン語のメニューを渡してくれるはずだ。もし発音が完璧でない場合は店員さんはあなたの顔を確認してスペイン人が否かを判断するだろう。あなたの顔がスペイン人並みに濃く、豊かなヒゲをたくわえているならばスペイン語のメニューを渡してくれる確率は高い。

ちなみに私はスペイン語のメニューを受け取ることができなかった。大学時代は第二外国語でスペイン語を専攻していたにも関わらずだ。なぜスペイン語のメニューを受け取れなかったのだろうか？授業中寝てばっかりでテストにも遅刻したからだろうか？否、私はココペリのランチの種類の多さを見て「エスパニョール」などと訳の分からない事を言わなかったからだ。

本食べログには有意義な情報がなくて、読者の方にはPerdon(ごめんなさい)と言いたい。また今回の食べログの真偽についてはYo no rose(分かりません)。以上、私が大学時代にスペイン語の授業で唯一覚えた表現でした。授業中寝ている時に、先生に起こされて質問された場合は、即座に「Perdon.Yo no rose.」とよく言ったものだ。
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<店舗情報>
・店名:海と畑の台所Cocopelli Shrimp(ココペリシュリンプ)
・住所: 愛知県安城市篠目町竜田78-1
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Cocopelli Shrimp

愛媛県で夜ご飯の鯛めしを食べた後に香川県に向かった。高速でおよそ2時間。食べブロガーとしてご当地の美味しいものを食べ尽くしたい。そんな使命感に駆られて私は夜の香川で美味しいラーメン屋さんを探した。食べログには香川県内の3.5を超えるラーメン屋がいくつも出てきた。どこで食べようかとヨダレを垂らしながら画面をスクロールしていたが、どのお店も営業は昼で終了。ならば香川名物のうどんだ。夜営業しているうどん屋さんを検索するが箸にも棒にもかからない。うどんがツルツル過ぎて箸にかからないのか？その可能性も疑ったが、仮説が間違っていることは容易に想像できた。その日は大人しく寝るしかなかった。

翌朝。この日は朝から金比羅山に登る予定だった。その参拝道の入り口で衝撃的な看板を発見した。

「朝ラーメン　1杯500円」

昨夜から切望していた香川のラーメンを朝から食べられるのは運命としか言いようがない。金比羅山に向かっていたはずの脚は誘われるかのように讃岐ラーメン浜堂に向かっていた。うどんで培った繊細なお出汁が効いたスープが朝の空っぽの五臓六腑に優しく染み渡る。

会計を済ませ、店員さんに香川県の麺事情について質問してみた。
「なぜ、香川は夜にうどん屋さんもラーメン屋さんも営業していないんですか？」
この質問に対して店員さんは明言を避けた。もしかしたら香川では触れてはいけないタブーの話題なのかもしれない。ちょっとした怪談話の類なのだろうか？そんなくだらないことを思案しながら金比羅山の階段を登り始めた。

我ながら強引過ぎる文章の締め方に少々ゾッとしてしまった。うどんを締めるプロである香川県で文章の締め方も教わりたいと思う。
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<店舗情報>
・店名: 讃岐ラーメン浜堂(はまんど) こんぴら参道口店
・住所: 香川県仲多度郡琴平町620
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讃岐ラーメン 浜堂(はまんど) こんぴらさん参道口店

高知から移動すること約2時間。愛媛県は道後温泉にやってきた。愛媛と聞いて連想するのはみかんだろう。すぐにでも美味しいみかんジュースとみかんソフトクリームを食べたい衝動に駆られるが一旦我慢が必要だ。最高に美味しい状態でみかんジュースを飲むためには準備が重要である。折角、道後温泉に来たのだからまずは無料の足湯に浸かって体温を上げる。GWだからか、足湯は観光客に占拠されており順番待ちを余儀なくされた。既に足湯に浸かっている人の真後ろでプレッシャーをかけ続けた甲斐もあり、比較的すぐに足湯に浸かることができた。足湯の温度は体感40度を超えており、私は10秒と足を湯に浸けておくことが出来なかった。順番待ちまでして勝ち取った足湯の席を早々に手放し、最高にみかんジュースを欲した状態で10ファクトリーへ向かった。

10ファクトリーの売りは何と言っても
「みかん3種飲み比べジュースセット　500円」だ。
みかん1種類あたりヤクルト一本分くらいの量のジュースがオシャレにコップに注がれている。今回飲んだみかんジュースは次の3種類だ。舌の肥えた私が3種類の味の違いについても詳しく言及させていただいた。是非、参考にしてもらいたい。

①温州(うんしゅう)
なんかすごい濃いみかんジュースって感じ。とにかく甘みがすごい。
②河内晩柑(かわちばんかん)
グレープフルーツのような苦味を感じる。ていうかグレープフルーツジュースだった。
③清見(きよみ)
普通に美味しいみかんジュース。

何かこれ以上書くことないな。ただ一つ確かな事がある。10ファクトリーで飲んだジュースもこの食べログもどちらもみかん(未完)である。
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<店舗情報>
・店名: TEN/10 FACTORY道後店
・住所: 愛媛県松山市道後湯之町12-34
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10 FACTORY 道後店

いづも庵は今回で3度目の訪問。初めて訪れたのは大学生の頃。たまたま立ち寄ったいづも庵の石焼牛丼と玉ねぎつけ麺に魅了され、淡路島を通るときは必ず寄るようにしている。牛丼もつけ麺も淡路島産の玉ねぎを使用しており、その素材の甘味が存分に活かされている。今回も石焼牛丼と玉ねぎつけ麺を注文した。石焼牛丼の器は焼肉屋の石焼ビビンバの器と同じものを想像していただければ問題ない。その石焼の器の中には白飯と淡路島産の玉ねぎと淡路牛が盛られている。仕上げに醤油ベースの甘めのタレを全体にかければ、タレは石の熱さで一瞬で沸騰する。間髪いれずに全体をかき混ぜれば程よいお焦げができて完成だ。

インスタグラマーとして最も映えるようにこの牛丼を撮るにはどうするべきか？答えは牛丼の器の中でタレが沸騰する瞬間を動画に収めるだろう。この動画をインスタのストーリーに上げればバズること間違いなしだ。そんな幼稚な想像をしながら口を開けて牛丼の到着を待っていた。

暫くしてお待ちかねの牛丼が登場。店員さんは牛丼を机に置くや否や、タレを牛丼内に回し入れ始めた。「ちょいちょいちょい！！それは自分でやるんじゃ無いんかい！！」と心の中でツッコミを入れながら、急いで撮影の準備に移る。タレは自分でかけるもんだと思い込んでいたため、動画を撮る準備ができていなかった。
私はタレは自分で入れるもんだと思い込み口を開けて牛丼を待っていたバカタレを石焼の器で殴ってやりたい衝動に駆られた。3度目の訪問なので、タレを店員さんが入れることくらい分かっていたはずだ。私はその事実を失念していたことについて激しい後悔に駆られたが、そんな気持ちも絶品の玉ねぎつけ麺と牛丼を食べたら何処かへ吹き飛んでしまった。きっと次訪れる時もタレをかけるのは自分だと思い込み、私は口を開けて牛丼を待つのだろう。
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<店舗情報>
・店名: 麺乃匠 いづも庵
・住所:兵庫県淡路市志筑３５２２－１
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いづも庵

オシャレな店構えの抹茶館は四条の大通りに面している。15時頃のティータイムということもあり、店内は満席の様相を呈していた。必然、大人の男性10人が入店する余地は皆無のため、店外での順番待ちを余儀なくされた。店員さんに促されるままに、店前の歩道と車道を隔てる欄干に沿って男10人が並ぶ。カフェの前に列を作るのは女子2人組の専売特許だという世間の常識を覆す異常な光景がそこには広がっていた。通り過ぎる者は二度見三度見し、その事実を咀嚼するのに些か時間を要しているようだった。

話は変わるが、その日はロッテの佐々木朗希の先発日。前回登板で完全試合を達成しており、この日のピッチングにも俄然注目が集まっていた。僕たちもその類に漏れず、スマホの野球中継で佐々木朗希のピッチングに熱い視線を送っていた。佐々木朗希はこの日も完璧な投球を披露しており、一球速報の更新を固唾を飲んで見守る男たちのスマホを握る手にも力が入る。

暫くして、店内の2階に通された。2階には約20席程のキャパがあり、その半分を抹茶館には到底そぐわない男たちが占拠した。佐々木朗希のピッチングは終盤に差し掛かり、2試合連続完全試合を継続する異次元の投球に男たちの驚嘆のボリュームは一段と上がった。またある者は負けじとその日賭けた競馬の中継を大音量で店内に流す。本来なら京都の落ち着いたオシャレなカフェのはずが、まるで場外馬券場とスポーツバーを掛けて√(ルート)をとった雰囲気に包まれた。(相加平均では無く、敢えて相乗平均を用いたことに特に意味は無いが、常に両者には相加平均>=相乗平均の関係が成立し、等号成立は場外馬券場=スポーツバーである点に留意されたい。)

その日、同じ場所でカフェを楽しんでいた皆様へ。落ち着いた雰囲気を壊してしまい申し訳ありませんでした。佐々木朗希とドウデゥースに代わって、お詫び申し上げます。
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<店舗情報>
・店名: MACCHA HOUSE 抹茶館 京都河原町本店
・住所: 京都府京都市中京区河原町通四条上ル米屋町382-2
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MACCHA HOUSE 抹茶館 京都河原町本店

京都は祇園四条。一本路地に入れば古き良き京都の街並みが両脇に並ぶ。京都の雰囲気は歩いているだけでワクワクする。僕たちはお目当ての「石焼親子丼」を目指して、軽やかに京の街を闊歩した。その一帯には、外観は古民家で内装のみリノベーションしたお洒落な飲食店が多く立ち並ぶ。落ち着いた外観のお店が多いため、お目当てのお店が中々見つからない。どこからとも無く、仄かに香る油の香り。空腹を刺激し、高揚感は高まるが店は見当たらない。店は見つからなくとも京都の路地を歩く。それだけで楽しかった。もう一生見つからなくてもいいかもしれない。そう思い始めた刹那、意中の「石焼親子丼」のお店を発見した。しかし、店の前には「予約で一杯のため受付終了」という絶望のホイッスル。先程までは輝いて見えた京都の街並みも、今となっては古ぼけた時代遅れの街に見えた。虚な目をしながら、猫背になりつつ、片足を引きずりながら四条を歩いた。その姿は今池のパチンコ屋からでてくる歯の抜けたおじさんに酷似していた。そんな絶望の淵に打ちひしがれていた僕たちの前に一筋の希望が現れた。それが「竹花」だった。日曜日のお昼時だというのに、すぐに10人入れるという。なんと頼もしいことか。まるで待っていましたと言わんばかりだ。まあ「九条ネギのつけそば」は美味しかったので満足。

そうして私は今食べログを書いている。「竹花」に関する他の人のレビューを見て、ある事実に気づいた。「石焼親子丼の前に食べに来ました。」。やはり、この区域には「石焼親子丼」を目当てにくる客が多いらしい。そして、「石焼親子丼」から溢れたお客さんを「竹花」が受け入れているのだろう。是非今度は「石焼親子丼」を食べたいものだ。そのためなら私は石の上にも3年待つ。否、石焼の上にでも3年待ってやろう。
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<店舗情報>
・店名:蕎麦や 竹花
・住所:京都府東山区小松町560-2
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蕎麦や 竹花

今回は、私の地元である日進市のオススメの中華料理屋を紹介したい。その名も八兵衛。中学生の頃、よく友達と遊んだ岩崎城のすぐ近くと言えば読者の多くがピンとくるかもしれない。中学の野球部で一緒だったあの新盛がバイトしていた鶴亀堂のすぐ近くと言えば岩崎城でピンと来なかった貴方も合点がいくはずだ。新盛は中学3年間で練習試合を含めて一度も試合に出場することのなかった伝説の選手だ。勿論、同級生でそんな友達は新盛ただ1人。我ら野球部の秘密兵器は最後まで秘密にされ、とうとう陽の目を浴びることはなかった。「八兵衛の場所は分かったが店名を覚えられるか自信がない」そんな読者の悲痛な叫びが痛いほど聞こえてくる。恐らく銀座の久兵衛とごっちゃになっているんだろう。紛らわしいので、次のように覚えてもらいたい。

寿司は銀座の久兵衛。中華は日進の八兵衛。うどんは日清のどん兵衛。

読者のせせら笑う声が聞こえてくる。どうやら最後の一文がいらなかったようだ。蛇足だろうなとは思いつつも面白いかもと思ってつけてしまった。やってしまった。穴があったら入りたい気分だ。その穴は冬の間に動物たちが冬眠する穴だ。穴の中にはきつねがいた。そのきつねは赤色をしている。そのきつねは何か言いたげな顔で私を見ている。私は穴の中できつねと仲良くやっていきたいので忖度するしかなかった。先程の発言を撤回させていただきます。

うどんはマルちゃんの赤いきつね。

食べブロガーとしてはきつねではなく八兵衛に忖度しなければいけない。八兵衛のオススメは「こだわりの麻婆豆腐」だ。こだわりが詰まった本格的なその麻婆豆腐は、穴の中のきつねよりも赤い。そして赤いきつねより美味い。なかなか忖度が上手くならない27歳の春。
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<店舗情報>
店名:四川china八兵衛
住所:愛知県日進市岩崎町大塚42-3エターナルビル1F
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四川China 八兵衛

冬の寒さは日陰の隅にうずくまり、心地よい春の陽気が辺り一面を包み込む今日この頃。まだ本調子では無さそうな春の太陽が織りなす朝夕の瑣末な寒暖差に季節の移ろいを感じる。そんな4/2に久しぶりの同期ゴルフコンペは開催された。ここ「いわむらカントリークラブ」は優れた景観を有することでは少々名の知れた存在であり、今回の幹事も桜咲き誇る絶景の中でのゴルフを期待していたはずだ。往々にして今回の参加者はお花見気分で今回のゴルフコンペに馳せ参じた。だが、いわむらカントリークラブは見晴らしが良い反面、やや標高が高く気温も低めである。即ち桜など咲いているはずがなかった。いわむらカントリークラブの桜の花びら舞い散る前に私たちの希望の花びらが散ってしまった。ただし、絶景の中でゴルフができることに変わりはない。久しぶりのゴルフコンペはとても楽しく、あっという間にその時間は過ぎ去っていった。いよいよ、恒例の結果発表と景品授与の時間に。幹事が大小様々な紙袋に入った景品を机に並べて参加者を煽る。紙袋の中にどんな景品が入っているかは神のみぞ知る。幹事はスコア1位やブービー賞など受賞者を順番に発表する。その時、会場に流れた緊張感はアカデミー賞の授賞式を彷彿とさせた。今回、私はドラコンの賞を獲得した。私の名前が呼ばれ、A〜Fまでの記号が書かれたクジを引かされる。私が引いたGに対応する紙袋は明らかに他の紙袋よりも大きい。これは当たりを引いたっ！！歓喜が思わず卑しい笑みに変わり、口元から溢れそうになる。唾液の分泌が促され、動悸が激しくなるのを感じた。夜神月なら我慢できずに「ニア！僕の勝ちだっ！！」と宣言しているだろう。興奮を押し殺し、Gの紙袋を破らんばかりの勢いで開けた。中に入っていたのは、鼻セレブの箱×3個。そのティッシュで溢れかけた唾液を拭いたか否かは記憶が曖昧なので明言避けたい。
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<店舗情報>
店名:いわむらカントリークラブ
住所:岐阜県恵那市岩村町飯羽間字小沢山3689-17
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いわむらカントリークラブ

久しぶりのおじいちゃんの法事。最近はコロナの影響で、なかなか親戚一同集まるのが難しい状況ではあったが無事に七回忌を実施することができた。法事の後は「孫八」で食事をするのが通例。いつものように親戚総勢18名が一台のマイクロバスで孫八へ向かう。到着すると一段上がった入り口で靴を脱ぎ1人ずつタブレットに顔を映すタイプのサーモグラフィーで体温を計測する。タブレットに映し出された自分の顔を表示された枠に合わせることで体温を測ってくれるのだが、これが高齢者の方には中々難しい。タブレットに顔を近づけ過ぎたりと一向に体温測定待ちの列が進む気配がない。こんな体温測定いちいち待っていられないので列を無視して店内に入ろうとしたが、孫八の女将が鋭い眼光で睨みをきかしている。とてもあの女将を突破する自信を私は持ち合わせていなかったので大人しく体温測定の順番を待つことにした。何とか体温測定をくぐり抜けた者たちが順番に食事会場に通される。食事会場は学校の教室2つ分くらいの広さで18人が食事をするには十分すぎる広さだった。入り口の体温測定の徹底ぶりからも察せられるが孫八はコロナ対策には万全を期している。ちょうど学校の机くらいの大きさの1人掛け用の人数分の机が部屋の壁に沿うような形で等間隔に並んでいた。机の間隔はおよそ1m程度。中央の虚空に向けて並べられた18個の机に礼服を着た親戚一同が着席した。今にも「ウクライナへの人道支援とロシアへの追加制裁について議論しましょう。」と誰かが言い出さんばかりの雰囲気だった。そんな想像をしていたら思わず笑い出してしまいそうな空気だったが問題ない。きっと天国のおじいちゃんも笑っていることだろう。
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<店舗情報>
店名:割烹旅館 孫八
住所:岐阜県中津川市阿木2664-230
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割烹旅館 孫八

一日中麻雀を打った後はラーメンを食べる。誰が決めたのかは分からない。必ずラーメンを食べる訳ではないが、ラーメンを食べる確率が高いことは疑う余地がない。麻雀を食べた後にラーメンを食べる確率が高い理由は大きく2つある。細かい理由を足すと13個ほどあるので今回は割愛させていただきたい。大きな理由の1つ目は、麻雀を打ち終わる時間が遅いためラーメン屋くらいしかやっていないことが挙げられる。私が土日に麻雀を打つ場合は基本的には朝9時から夜9時までがデフォルトだ。当然昼休憩はなし。バイトならば労働基準法を軽く逸した鬼のシフトだ。ピザハットのバイト時代にいた万年バイトの50歳くらいのサトウさんはこれに近いシフトで働いていた気がする。勤務時間が10時間近くになると倒れそうな顔をして配達から帰ってくるサトウさんの顔を今でも鮮明に覚えている。言葉こそないが疲れ切った顔は「休ませてくれ。」と全力で訴えていた。麻雀後にラーメンを食べる確率が高い理由の2つ目は男はラーメンが大好きであることが挙げられる。勿論、ラーメンを好まない男の存在を否定する訳ではないが、その割合は私の肌感で1%を切っている。麻雀は基本的に男友達とするので99%の確率で全員がラーメンが好きだということだ。細かい理由の3つ目は、麻雀中にメンタンピンという単語を複数回発することで脳内にメンという言葉がサブリミナル効果的に刷り込まれることが挙げられる。以上のように数多ある理由により私たちはジーマに導かれた。ジーマで食べた初めての坦々麺はとても美味しく感じた。それはこの日麻雀に勝ったからかもしれない。勿論お金は賭けてないよ。賭博は違法だからね。そして私は麻雀に勝ったので3人分のラーメン代を支払った。にも関わらず、財布の中身は今日の朝より増えていた。
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<店舗情報>
店名:担担麺専門店zhi-ma
住所:愛知県名古屋市名東区藤が丘161
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ジーマ

最近の農家さんのボランティアでロマネスコという野菜の収穫のお手伝いをした。収穫したロマネスコは運搬用の台車に移さなければいけない。ロマネスコは世界で最も美しい野菜と評され、収穫の際に絶対に傷つけてはいけない。それ故、収穫の作業には大きな責任が伴うため、収穫は大ベテランのおばあちゃんが担当していた。おばあちゃんは収穫したロマネスコを私に投げてくる。私はロマネスコを傷つけないように優しくキャッチする。こんな所で小学校時代に日夜明け暮れていたドッチボールの技術が活きるとは思わなかった。私のドッチボールにおけるディフェンス力には定評があったのでロマネスコを優しくキャッチするなど造作もなかった。ドッチボーラーの血が騒ぎ、キャッチしたロマネスコを反射的におばあちゃんに投げ返しそうになったことは一度や二度では無かったが、長年の人生経験からそれはやってはいけないことだと瞬時に判断できた。私はキャッチしたロマネスコを台車の横に立つおじさんに手渡す。おじさんが台車に丁寧にロマネスコを置いていく。多少なりとも効率という概念を身に付けている人は、私の作業が何の付加価値も生み出していない事がお分かりいただけるだろう。私が中継に入らなくとも、おばあちゃんが投げたロマネスコを直接おじさんがキャッチすれば済む話なのだ。このように収穫に携わらせてもらったロマネスコが「ノンナカコーレ」というレストランに出荷されていると聞いた。是非自分が手塩にかけて育てて収穫したロマネスコを食べてみたいと思い、ノンナカコーレを訪れた。ノンナカコーレは地元の契約農家さんから仕入れた新鮮な野菜を使用した料理を提供してくれる。そこで食べたロマネスコは収穫を手伝った分とても美味しかった。勿論、「ジャガイモのフライとベーコンのマヨネーズソースのピザ」の方が美味しかったことは言うまでもないが。
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<店舗情報>
店名:ノンナカコーレ
住所:愛知県東海市加木屋町石田78
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ノンナカコーレ

3月のある土曜日。この日は以前からローカル電車での旅を計画していた。私は「世界の車窓から」のような情緒あるローカル電車を利用した旅行に憧れていた節がある。普段の移動はもっぱら自動車がメインだ。家の徒歩圏内に最寄駅が無いというのもメインの交通手段が自動車である要因の一つであることに疑いの余地はない。高校、大学時代は通学に毎日のように利用していた電車もこれだけ距離をとると特別なモノに思えて仕方がない。勿論、電車を乗り継いで遠方まで旅行するには数多の苦労を有する。電車の時間を調べ、乗り換えを調べ、駅から目的地までの道のりを調べる必要がある。一方、車で移動する場合は自宅から目的地までの道筋を調べるだけで済む。もっと言うなら、道を調べる必要性すらない。Googleマップに目的地を入力するだけでよいのだ。個人的な見解を言わせてもらうならば、電車よりも車での移動のが圧倒的に便利だ。だからこそ、ローカル電車の旅にどこか不合理な情緒を感じ、憧れを抱いていた。青春18切符という夢の切符を利用してゆっくりと車窓からの風景を楽しみながら電車の旅をする計画を思い描いた。そして、迎えた当日。最寄駅まで歩くのがめんどくさかったので車で出かけた。「らぁめん登里勝」がある桑名まで車で約30分。圧倒的に電車よりも早く到着するその誘惑に負けた。登里勝のラーメンは桑名の地蛤から出汁をとっており、ラーメンの上には大きな蛤が鎮座している。仮に登里勝に電車で向かったことを想像するならば次の事が言えるだろうか。「登里勝に来るのに利用した電車」とかけまして「登里勝のはまぐりラーメン」と解きます。その心は、どちらも乗った(載った)甲斐(貝)がある。このオチよりうまいラーメンが登里勝で貴方を待っている。
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<店舗情報>
店名:らぁめん登里勝
住所: 三重県桑名市京町39
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らぁめん 登里勝

冬といえば鍋。一口に鍋と表現しても鍋の種類を挙げだしたら枚挙にいとまがない。キムチ鍋、ちゃんこ鍋、豆乳鍋、味噌鍋、もつ鍋、火鍋、世界のナベアツ、渡辺直美、ワタナベエンターテイメント。この中で私が1番うまいと思うのは圧倒的に鍋秀の「もつ鍋」だ。ここで言う「うまい」とは「味がうまい」の意味で、決して「体型の割にダンスがうまい」の意味ではない。仮に後者の意味であれば、間違いなく渡辺直美に軍配が上がるだろう。だが仮に「漫才がうまい」の意味であるならば、直近のM-1グランプリの結果を鑑みて錦鯉の渡辺隆になるだろうか。錦鯉の所属事務所がワタナベエンターテイメントであれば、華麗な伏線回収が成功したのだが、いかんせんソニー所属だ。いつもながらに、少々話が脱線してしまった。議題を「なぜ錦鯉がM-1で優勝することができたのか？」に戻そう。私はM-1グランプリを生で観ていて、錦鯉の一本目のネタで爆笑してしまった。錦鯉優勝の要因は大きく2つあると考えている。「昨今の漫才トレンドを踏襲したネタであること」と「後半にかけて畳み掛けるネタの構成」だ。前者について、M-1の最近のトレンドは昨年王者マジカルラブリーを筆頭に舞台を広く使った動きのある漫才だ。錦鯉についても、バカっぽい長谷川の大きな動きが観客を楽しませた。サンパチマイクを挟んだ長谷川の動と渡辺の静が程よい抑揚となり観る者を飽きさせない。老若男女にウケそうなネタだと感じた。後者は、M-1を優勝するための必要条件だ。過去のM-1王者は例外なく、漫才の後半のピークにかけて尻上がりに笑いの量を増やしていった。とどのつまり、錦鯉は漫才が秀でていたのだ。鍋が秀でているのは勿論「鍋秀」だ。
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<店舗情報>
店名:牛もつ鍋専門店 鍋秀 中川本店
住所:愛知県名古屋市中川区神郷町2-28
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鍋秀 中川店

中華料理屋あるあると言えば店員さんがカタコトの日本語を駆使してタメ口でフレンドリーに接客してくれることだと思うが、天興飯店はさらにその斜め上を行く。フレンドリーを軽く飛び越えて自分が店員さんの部下なんじゃないかと思わされるほどの中国仕込みの強気の接客は流石の一言だ。席につき注文すると、店員さんは注文を繰り返すどころか注文を聞き終わるか終わらないかの刹那に厨房に走っていった。厨房に向かうあの一歩目の速さは往年のイチローの外野守備にも引けをとらないだろう。ちゃんと注文を聞いていたのだろうかと不安になっていると、程なくして店員さんが勢いよく「唐揚げ」と「天津飯」を持ってきてくれた。正直どちらも頼んでいない。間違いを指摘すると、「ごめんごめん！」とは言うものの反省する素振りは全くない。5分後くらいに注文したほうれん草と卵炒めが運ばれてきた。しかし、店員さんはメニューが机の上に広げてあるのが嫌だったのか「メニューはそこに立てといて！」と指示してきた。咄嗟の出来事だったので「あ！すいません！」と言ってメニューをメニュー立てに戻し、自分が天興飯店スタッフの下っ端のような錯覚に襲われる。閉店時間の15分前くらいに食事を終えると、店員さんは店の外の電気を消し、閉店準備を始めていた。店員さんが食べ終わった食器を片付けにきたタイミングで「窓のブラインド降ろしといて！」と指示された。私も慣れたもので「あ、これ？」と言いながらスムーズに店の閉店準備の一端を担った。私は天興飯店のスタッフなのだから当然だ。ご飯のすすむ激うまほうれん草と卵炒めを食べたい方は是非天興飯店へ。私含めスタッフ一同お待ちしております。
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<店舗情報>
店名:天興飯店
住所:愛知県刈谷市東境町新池18-2
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天興飯店

最近食べたハンバーグの中で1番美味しかったのは木こりやのジャーマンハンバーグだ。そう感じた理由は大きく2つある。1つ目は、ジャーマンハンバーグがつなぎを一切使わない肉の旨味を存分に楽しめるこだわりのハンバーグであること。2つ目は、最近そもそもハンバーグを食べていなかったので競合他社が存在しなかったこと。そして幻の3つ目は、午前中に農家のお手伝いをして程よい疲労感があったからだ。この日は「浅田さん」という初めて訪れる農家さんのお手伝いに向かった。浅田さん宅に到着すると優しそうなおばさんとおじさんが出迎えてくれた。おばさんは「おじさんの車に乗って私の後に付いてきて」と言ったので、私はおじさんの後に続いた。おじさんに初めましての挨拶をした。おじさんは「初めまして。センダです。」と自己紹介をしてくれた。あれ？アサダさんだと思ってたけど、センダってなんだ？一瞬の疑問がよぎったが、私は持ち前のハイスペック脳内CPU自称Corei7をフル回転させ状況の理解に努めた。浅田という漢字を見てアサダさんだと思っていたが、センダと読むパターンか。珍しい読み方だが、読めなくもないか。この解答を導くために要した時間はおよそ0.5秒。我ながら脳の回転の速さに惚れ惚れとし、そのまま笑顔で「アサダさんかと思ってました。」と返答した。すると、センダさんは「いやいや。私はここに5年以上専属でボランティアに来てるんです。」と答えた。会話の中に明らかな矛盾が生じた。アサダさんとセンダさんは別人だったのだ。お互いの認識がすれ違う中でも奇妙に噛み合ってしまった会話はまるでアンジャッシュのすれ違いコント。以上、渡部が芸能界復帰に苦戦する中、ぽっかり空いた芸能界のグルメ王の席を密かに狙うなおとの食べブログがお届けしました。
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<店舗情報>
店名:木こり家 日進店
住所:愛知県日進市折戸町中屋敷184-4
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木こり家 日進店

お昼の12時少し前くらいに到着しただろうか？店の周りはだだっ広い田んぼに囲まれ、近くにはお店はおろか民家もほとんどない。必然、この道を通りかかって湾(べい)を見逃す確率は限りなく0に近いと言い切ってしまって問題ないだろう。一つだけお店を見つけられない懸念点として挙げられる事はその店名だろうか。もしあなたが友人に「べい」とだけ聞いて訪れようとしたならば「湾」の文字を見てここの店は違うとスルーしてしまう可能性も皆無とは断定できまい。しかし、大抵の人間は「べい」を一旦Googleマップなどで検索し、店の位置や営業時間などの情報を確認するはずだ。その際に必ず「湾(べい)」という漢字も目に入ってしまう。結局、友人に「べい」という言葉の響きだけを聞いて、それが漢字で「湾」と書くことも知らぬままお店に向かう確率は紙のように薄いことが推察される。敢えてここで確率は0ではなく、紙のように薄いと表現したのは「べい」という言葉の響きだけでお店を目指すような変態に心当たりがあるからだ。確か、その人間は蒲郡にある「だし・麺　未蕾」をGoogleマップで調べずに言葉の響きだけでお店に到着した。(何を隠そうその変態は私だ。少し前に投稿した「だし・麺　未蕾」の食べログを確認してもらいたい。)恐らく現代のデジタル社会において私以外に地図アプリを利用せずにお店に向かう愚息などいるはずもないが、老婆心ながら忠告させていただきたい。

「湾(べい)」に向かうときはGoogleマップを使うことをおすすめいたします。

至極当たり前な忠告をもって今回の食べログを締めさせていただきます。※Googleマップの企業案件ではありません。
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<店舗情報>
店名:湾
住所:愛知県常滑市坂井梅狭間13-1
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海鮮創作酒房 湾(ベイ）

幾度となくお店の横を通って気になっていた。「にほんのうみ」とでかでかと書かれた看板が目立ち、駐車場は連日沢山の車で賑わっている。今回、私は満を辞して「にほんのうみ」に来店した。店名からして薄々そんな気がしていた。まるで小学生が考えたかのようなネーミングセンス。店内に入ってみると明らかにセンスの3文字が欠落していた。欠落したセンスは店内のどこを探しても見つけることは出来なかった。入り口の壁にはまるで海に漂着したような網に無造作に貝殻が接着された独特なインテリア。幼稚園児が工作の時間に作ったと言われれば納得できるクオリティだ。仮に自分の子供がこのインテリアを作ったのならば、我が子は天才だと感動して涙を流すかもしれないが。肝心の店内は今まで訪れた飲食店のどれとも異なる独特な雰囲気。気になるあの子とのデートや婚約した後の両家顔合わせで「にほんのうみ」をチョイスするのはあまりお勧めしない。しかし、「にほんのうみ」は内装にコストを掛けていない分、食事でお客さんに還元してくれる。「にほんのうみ」の最大のウリは何を隠そうコスパだ。リーズナブルに美味しいお寿司や海鮮をいただくことができる。特筆すべきは寿司のネタが2枚乗っている点。1枚はお刺身でもう1枚はお寿司として食べてほしいという店主のこだわりらしい。内装へのこだわりは皆無なのに食へのこだわりは確かだった。お寿司の味はおいちいの一言。「にほんのうみ」の内装並みにセンスのないコメントはいつも通りと言って差し支えないだろう。もう少し詳しく味の感想を言うとしてもおいちい以外の語彙が出てこない。「にほんのうみ」の2枚ネタのように2度のおいちいでセンスのなさを挽回できると思った小生の浅はかな考えに嫌気がさす。
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<店舗情報>
店名:にほんのうみ本店
住所:愛知県刈谷市新田町5-27-3
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海鮮すし食堂 にほんのうみ刈谷本店

春の匂いがした。出会いと別れの季節。変化が多く期待と不安が入り混じるこの季節を私は嫌いじゃない。何か楽しいことが起こるんじゃないかと心がワクワクする。愛車のアクアに乗り込み、岩盤浴に一緒に行く予定の友達を迎えに行く。車内は春の優しい光に照らされて、長袖だと少し汗ばみそうな温度だ。運転席と助手席の窓を半分くらい開ける。春の心地よい風が運転席から助手席へと吹き抜け、軽やかに顔を撫でる。久しぶりの感覚に胸が高まる。胸の高まりと共に音楽のゲインも自然と上がる。岩盤浴に行きたい気持ちなど風に乗って何処かへ消えてしまった。自分の心は太陽の下で体を動かしたいと叫んでいる。しかし、前日に一人でチャリの旅に出掛けたため下半身は疲労困憊。普通に考えて外で遊びたい訳がない。音楽のボリュームが大き過ぎて、自分の心の声を聞き間違えた可能性は否めない。しかし、そんなことはどうだっていい。岩盤浴に行こうと約束していた友達に会うや否や、私はこう告げた。「今日はなんだかあったかくて、心がワクワクしてるんだ。テニスやろうぜ。」かなり迷惑な野郎だ。当然、お互いテニスの用意など持っていなければ、コートの予約もしていない。しかし、私は自分の気持ちに正直に生きたかった。急遽テニスコートを予約し、実家にあったボロいラケットでテニスをした。ボールをラケットで捉えたときの音が心地よく耳に響く。1年以上振りのテニスは想像以上に楽しかった。そのまま「とよ松」に焼肉を食べに行った。こんだけ疲れてたら美味いに決まってる。最高の気分に身を任せて友達の焼肉代も支払った。

一つ謝らなければいけない。友達に焼肉を奢ったのは気分がいいからではなく、友達が誕生日だからです。春の匂いに乗せた少し早めのエイプリルフールということでご勘弁願いたい。
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<店舗情報>
店名:とよ松
住所:愛知県名古屋市名東区本郷2-223
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焼肉とよ松

真冬の寒さが身に染みる2月のとある日曜日。小嵐が道路脇を吹き抜け、雪は降ったり止んだりとこの日の空はご機嫌斜め。気象について特別明るくない小生でも西高東低の冬型の気圧配置であることは容易に想像できた。この日は農家のボランティアも中止になり、やることも無くなってしまった。身も心も暖めてほしい。そんな藁にもすがる思いで、お昼ご飯に「讃岐うどん 十四明」を訪れた。ここで、皆さんの心の中にはある一つの疑問が生まれていることと思う。「十四明」って何て読むのだろう？答えはお店のある場所に隠されている。そう。「とよあけ」だ。所謂、当て字のようなものだ。ヤンキーの特攻服に刺繍してありそうな「夜露死苦」の親戚みたいなものだと考えてもらって問題ない。しかし「十四明」はシンプルでいい名前だと思う。同じ「とよあけ」でも、これが仮に「兎夜愛蹴」だったら絶対に行きたいと思わない。と言うよりも「兎夜愛蹴」は絶対にお昼は営業していない。店長はきっと朝までバイクで走り回り、絶対夕方まで寝てるタイプの人だ。蔓延防止の休業要請もどこ吹く風で、悪い奴らがたむろするようなガラの悪いお店に違いない。名前が「十四明」でよかった。お昼から営業しているし、店長のご主人も優しそうな人だ。うどんも美味しいし、セットの揚げたてのかき揚げ丼なんか最高だ。ただし、一つだけ気になることがある。「十四明」の店の前にはいつも1台のバイクが止まっている。噂によると優しそうなご主人のバイクらしい。もしかしたらバイクに乗る時だけは「十四明」のご主人も「兎夜愛蹴」になるのかもしれない。こんな訳の分からない文章だけど、これからも夜露死苦。
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<店舗情報>
店名:讃岐うどん十四明
住所:愛知県豊明市新田町吉池26-2
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讃岐うどん 十四明

皆さん想像したらお分かりいただけるだろうか。何の面白エピソードもない所から、長文で面白い食べログを書くのは容易ではない。しかし、面白エピソードなど滅多に起こらず、その度に無理やり文章を書くのに四苦八苦している。なので今回は自分から面白イベントを発生させるために、刈谷から蒲郡まで自転車で「だし・麺　味蕾」を食べに行ってみた。しかもGoogleマップのような地図アプリを使わないという縛りを自らに課した。片道約35km。自転車だと約3時間近くかかる。今回は食べログを書くのに困らないぞと意気揚々に刈谷を出発した。空は雲ひとつない晴天。さあ、どんなハプニングが待っているのだろう。バナナの皮で転ぶのか？自転車ごと田んぼに突っ込むのか？鼻歌混じりにペダルを漕ぎ進めるが何も起きない。程よい追い風に背中を押されて、何のトラブルもなく蒲郡に到着した。仕方がない。とりあえずラーメン屋に向かおう。しかし、マップが使えないのでラーメン屋の場所が分からない。海岸沿いを散歩しているおじさんに声をかけた。「だし・麺　味蕾というラーメン屋さんご存知ですか？」そのおじさんは知らないようだったが、逆に「ネットに情報は出てない？」と尋ねてきた。勿論、ネットに情報は出ているが、「私は自分にマップアプリ禁止を課してるんです。」と答えるのも面倒だ。答えに迷っているとおじさんが何かを察してくれた。Googleマップでラーメン屋の場所を検索してくれて、とても丁寧に場所を説明してくれた。(自分ではGoogleマップを使っていないのでこれはセーフ。)おじさんの優しさもあり、刈谷を出発して約3時間30分後、ようやく「だし・麺　味蕾」に到着した。自転車を漕ぎ続けた疲労感も相まって、濃厚な煮干しの出汁が全身に染み渡る。美味すぎる。刈谷までの帰り道は常に向かい風。ただただ辛い帰り道だった。何のエピソードもない所から文章を書く方がよっぽどマシだ。濃厚な煮干しスープとは比にならないくらい薄味のサイクリングだった。
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<店舗情報>
店名:だし・麺 未蕾
住所:愛知県蒲郡市本町1-25
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だし・麺 未蕾

ふと湧き上がる太麺をつけ汁につけたいという熱い気持ち。この気持ちに嘘はないです。安西先生に「バスケがしたいです。」と言った三井寿並みに偽りない気持ちだった。つけ麺に対するそんな強い気持ちを持って、私は些かかかり気味に「つけめんや 泉」のドアを開けた。お昼時のピークをやや過ぎた13時頃に入店したにも関わらず、カウンターは満席で待つ用の長椅子にも7人程が座っていた。全員が「つけ麺が食べたいです。」と呟いていた。実際には、言っていないがほぼ言っている顔をしていた。店内の長椅子は試合の出番を今か今かと待っている興奮気味の男たちに占拠され、カウンターで今まさにつけ麺を食べている選手たちが食べ終わるのを固唾を飲んで見守っていた。1人が食べ終わり席が空くと店員さんが器を片付けて、長椅子の先頭を呼ぶ。先頭の人は、まるでスタメン発表で名前を呼ばれたかのように、大声を張り上げて返事をする。「ハイッ！」ではなく、バスケ部っぽい「ウォイッ！！！」の方の返事だ。いや、実際には大声を張り上げていないが、それに近い鬼気迫る表情で先頭は勢いよく立ち上がった。ただ一つ確かなことは、大声を張り上げない理由は恥ずかしいからではなく、コロナ禍だからということだ。いざ私の番になり、先人に倣って「ウォイッ！！！」と大声で返事をした。いや、実際には大声を出してはいないがそれくらいの勢いで立ち上がったということだ。何度も言わせないでほしい。勿論、私が大声を出さなかった理由はコロナ禍だからではなく恥ずかしかったからだ。大声を出してお腹が減ったので濃厚魚介つけ麺がより美味しく感じた。そして、つけ麺を食べたいという熱い気持ち以上につけ汁が熱くて私は嬉しかった。
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<店舗情報>
店名:つけめんや泉
住所:愛知県大府市若草町2-166
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つけめんや 泉

皆さんは外食する際、どのようにお店を選ぶだろうか？こと現代においては、ほとんどの人がインスタや食べログなどの口コミを頼りにお店を決めている筈だ。結局のところ、私たち人間はお店を選ぶときに他人の評価に頼り切るようになってしまった。よく言えば、安定して美味しいものを食べることができる。しかし、何気なく立ち寄ったお店のご飯がめちゃくちゃ美味しかった時のあの感動を味わうことは絶対にできない。人の評価に簡単にアクセスできてしまうこんな時代だからこそ、自らの足で偶然見つけた隠れた名店との一期一会を大事にしていくことを私は宣言したい。そんな想いからボードの帰り道に立ち寄ったのが偶然目に入った「つかさ家」だった。(そもそも、「つかさ家」の前に「らぁめん愛ごや」に行こうとしていた。「愛ごや」に行こうとした理由は勿論、食べログが3.5以上あったからだ。しかし、閉店しており途方に暮れていた。そんな時に近くにあったのが「からみそラーメンふくろう」だ。「ふくろう」も食べログの評価が高いので、入ろうとしたら、無情にもオーダーストップを宣告された。絶望の淵に打ちひしがれていた一同だったが、目の前に救いの手が差し出された。それが「つかさ家」との運命的な出会いだった。以上のエピソードは序盤の私の宣言と大きく矛盾するものであるため、本来は隠しておきたい事実だ。しかし、ある程度の文量を稼げるという卑しい心が私の背中を押してしまった。)「つかさ家」のラーメンを評価するのであれば、まあまあと言ったところ。これからも食べログの星の数だけを頼りにお店を選んでいこうと私は心に決めた。皆さんも私の食べログを頼りにお店を選ぶことを強くお勧めする。これほどまでに長文で丁寧にお店を紹介している食べログは珍しいのだから。
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<店舗情報>
店名:らーめんつかさ家
住所:愛知県刈谷市井ヶ谷町桜島42-1
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つかさ家

今年初めてのボードはお馴染みの高鷲スノーパークへ。ゲレンデに到着すると、当たり前だが数多の人間たちがリフトに乗って、雪山の上に登ってはボードに乗って滑ってくる。ふと俯瞰でこの様子を見ると酷く滑稽に思えてならない。自分が子供のころを思い出すと、よく坂になっている芝生の上からダンボールをソリにして下まで滑ったりしたものだ。この現象を力学的エネルギーの文脈から語るのであれば、与えられた位置エネルギーmgh(m:体重、g:重力加速度、h:雪山高さ)を下まで滑り降りる運動エネルギー1/2mv^2(v:速度)に変換する行為と捉えることが可能だ。ではここで仮に体重60kgの人間が高鷲スノーパークの初級コース(高さ390m)からブレーキをかけられないソリで滑走した場合の最下点での速度を求めてみたい。
※ただし簡単のため摩擦によるエネルギーの損失は無視することとする

力学的エネルギー保存則:mgh=1/2mv^2より
v=SQRT(2gh) (SQRT:ルートの意味)
と表されるので
v=SQRT(2＊9.8＊390)=87.4 m/s
時速に直すと約315km/hとなる。

なんと初級コースと言えどノーブレーキでソリで滑走した場合、F1並みの速度がでることが試算された。摩擦を無視したことであり得ない結果を試算し、読者の皆様を混乱させてしまったことをここにお詫びしたい。アイムソーリー。ソリだけにね。。。スベるのは雪の上だけにしたいものだ。こんなくだらないことを考えながら高鷲スノーパークのお昼ご飯に食べたのが写真のソースカツ丼です。食べログの体裁を最後の一文でギリギリ保っていくスタイルを今後も貫いていきたい。
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<店舗情報>
店名:高鷲スノーパーク
住所:岐阜県郡上市高鷲町西洞3086-1
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高鷲スノーパーク

名古屋で美味しい洋食が食べたい人は文化洋食店がオススメ。場所は名古屋のオシャレ住宅街ランキングで毎年ベスト5には確実に入るであろう池下だ。午前10時ごろになるとマダムがヨークシャテリアを連れてお散歩がてらカフェのテラス席でコーヒーを飲む。お昼にはマダム友達と一皿2000円以上する桃のコンポートが載ったパスタをフォークで巻いている。夕方には最近始めた油絵教室に通い、マダム友達とおしゃべりしながら眼前に輝く池の水面を描くだろう。そして帰り道に夜ご飯のローストビーフの材料を成城石井で購入するのだ。そんな優雅な生活を送るマダムと自分の生活の対比は実に興味深い。朝8時ごろに目を覚ますと急いで準備をして農家のボランティアに向かう。土にまみれながら作業を終え、お礼として沢山のお野菜を貰う。家に帰ると、貰ったブロッコリーを使ったジェノベーゼパスタを作る。一皿100円くらいだ。夕方になると近くの小規模なスーパーで夕食の準備を買う。よく玉ねぎ詰め放題200円なんてのもやっている。玉ねぎ1個あたり10円くらいだ。最近は農家さんから白菜がたくさんもらえるので夕食は鍋にする事が多い。スーパーでは豚肉と少しばかりのキノコを買い足すのみだ。1個100円するリンゴを買うか迷うのなんて日常茶飯事だ。

そんな相異なる生活を送る人たちが交わる交差点こそが文化洋食店だ。異なる文化を持つ人たちが交わるという意味では文化洋食店はピッタリな名前だと感じる。一つ確かなことは、文化洋食店のカニクリームコロッケの美味しさに感動できるのはマダムより私だということ。私はカニクリームコロッケを食べて、思わず「美味しい！」という素朴な表現をしてしまった。きっと成城石井にはもっとオシャレな表現が売っているんだろう。
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<店舗情報>
店名:ビストロ文化洋食店
住所:愛知県名古屋市千種区内山3丁目21-5
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ビストロ 文化洋食店

食事における最高の調味料とは何か。料理のさしすせそなんて言葉もあるが、そんな物全然違う。最高の調味料とは間違いなく空腹だ。そう思わせてくれたエピソードを読者の皆さんに共有したい。

土曜日だというのに私は朝8時前に目を覚ました。この日は朝から最近始めた農家のボランティア活動。準備を整え一足家の外に出ると凍てつく寒さが全身を容赦なく突き刺す。こんな日でも休みなく朝から働く農家さんには尊敬の念以外抱くものがない。寒さに萎縮する我が身を奮い立たせ、いざ農家さんの元へ。この日の作業はイチジクの木に結えられたヒモを外すというものだった。一見何ともない作業だが、やってみると意外と大変。イチジクの木に結えられたヒモは木の成長とともに木の幹に食い込むため、そう簡単にはヒモを外すことはできない。かなりの力を使って外す必要がある上に、外さなければいけないヒモはざっと500本程度ある。一本外してはすぐ横の木のヒモを外してと延々にヒモを外すだけの作業。黙々とやっていては気が狂いそうなので、こういうときは自分なりのモチベーションをもって作業をすることが大事だ。私は誰よりも速くヒモを外せるようにと心掛けて作業をに向き合った。作業に慣れてくるうちに私の所作は洗練されていき、右の木から左の木へとまるでワルツを踊っているかのように優雅にヒモを外し続けた。あの瞬間に限って言えば世界中の誰よりも速くそして優雅にヒモを外していた自負がある。約3時間の作業を終え、一蘭でラーメンを食べた。一蘭史上最も美味しいと感じた瞬間かもしれない。私はこの美味しさの秘密を是非紐解きたいと思った。何せ紐をほどくのは得意だから。
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<店舗情報>
店名:一蘭
住所:名古屋市緑区鳴海町中汐田74-1
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一蘭 名古屋鳴海店

正直言って、刈谷で1番美味しいラーメンは「かり屋」の濃厚煮干しラーメンだと私は思う。数多ある刈谷のラーメンを食べ尽くしてきた私が言うのだから間違いあるまい。そんな刈谷が誇る名店「かり屋」の濃厚煮干しラーメンについて熱く語っていきたい。まず初めに、私はその店名に注目した。実は「かり屋」という名前が刈谷とかかっているのだ。この事実に読者の中の何人が気づいただろうか？恐らく1人か2人といった所だろう。私はこの事実に気づいたとき、自分の勘の鋭さに眩暈がした。偶然にも「かり屋」と刈谷がかかっているという事実をすぐにでも「かり屋」の店長に教えたい衝動に駆られた。しかし、「かり屋」の店長は元ボクサーらしい。「寝ぼけたこと言ってんじゃねえ！」と強烈な右ストレートをもらうのだけは勘弁なので、店長にはこの事実を言わないでおいた。肝心のラーメンについても言及しておくべきだろう。元ボクサーの店長が打ったと思われるパツパツ細ストレートの自家製麺と濃厚な煮干しスープの絡まり方が申し分ない。店長がボクサー時代に鍛え上げたリストの強さが麺作りに存分に生かされている。その麺に絡まるスープは煮干しの旨味が存分にでており、出汁となった煮干し一匹一匹の人生まで感じさせられる。煮干しのスープになりたかった者、太平洋を自由に旅行したかった者、学校の先生になりたかった者。恐らく様々なバックグラウンドを抱えた煮干し達がこのスープに溶け込み、私に感動を与えてくれている。そんな煮干し一匹一匹の人生に思いを馳せながらスープを啜っていると自然と目から大粒の涙がこぼれ落ちた。"滴る涙はスープに溶けれど、濃厚スープは薄まらない"なんか名言ぽい文章できちゃった。
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<店舗情報>
店名:自家製麺ら〜めんかり屋
住所:愛知県刈谷市松栄町2-10-2
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自家製麺 ら～めん かり屋

日頃から料理でお世話になっているバーミュキュラ。そのバーミュキュラ製品の活用方法の学びも含めてバーミュキュラヴィレッジでディナーをいただくことにした。注文したのは5800円のコース。普段は水ばかり飲んでいる小生も5800円のコースを頼んでおきながら、ドリンクを頼まない選択肢を取ることは容易ではなかった。こういう所で頼むドリンクは往々にして強気な値段設定であり、その値段に異議を唱える余地を与えない威圧感を感じざるを得ない。折角なので普段飲めない様なドリンクを頼んでみよう。私は林檎のジンジャエールを注文した。程なくして待望の林檎のジンジャエールが厨房から召された。しかし、そのジンジャエールにストローとは別の何かが刺さっている。その形状からして、今までの人生経験から推察するに、、、葉巻？？店員さん、これ葉巻ですよね？シェフが吸ってた葉巻の火を僕のジンジャエールで消しましたよね？しかし、今までの人生経験から察するにジンジャエールに葉巻が刺さっている可能性は限りなく低い。恐る恐る葉巻もどきを噛んでみた。口に広がるスパイシーな香り。グルメ通の方ならお分かりのシナモンスティックだ。どうやら食べるものではなく、林檎のジンジャエールにシナモンの香りをプラスしてくれるオシャレなスパイス的な役割らしい。一瞬でもバーミュキュラヴィレッジのシェフ様を疑ってしまった自分を重厚感のあるバーミュキュラの鍋で殴ってやりたい気持ちに駆られた。ドリンクは勿論、その後のコースのお料理もとても美味しくいただきました。最後に取ってつけた様に料理のコメントを足すことが徐々に代名詞になりつつある。「おいちかった」じゃないだけマシか。
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<店舗情報>
店名: VERMICULAR RESTAURANT THE FOUNDRY（バーミキュラレストラン ザ ファウンダリー）
住所:愛知県名古屋市中川区舟戸町4 バーミキュラ ビレッジ ダインエリア
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バーミキュラ レストラン ザ ファウンダリー

ランチの営業開始時間である11時より30分ほど早く三味洪庵に到着した。店前にはすでに10人程が並んでおり、景色のいいテラス席に座れるか否か若干の不安に苛まれる。列の先頭は女子の8人組。その会話の内容からして、自分と同年代若しくはやや年下と推察される。その女子達の議論のテーマは「いつカラコン、マツエクを卒業すべきか？」という女子にとって非常に重要な議題であり、ディベートは白熱の様相を呈していた。私には到底縁の無い会話の内容ではあったが、気づけば全神経を集中して聞き入ってしまった。それにしても自分より若いと思われる女子の集団の中に何故モンクレールのアウターを着ている者が2人もいるのか？少なくとも二桁万円はするであろうモンクレールのアウターを若い女子が着ている姿にはいつも違和感を覚える。少ない給料の中で無理して買っているのだろうか？それともパパ活などの収入源があるのだろうか？出来れば前者であってほしいと願う陳腐な我が心に若干嫌気が差したが人間だもの。しょうがないと自分に言い聞かせる。そうこうしているうちに入店の時間。勿論、先頭の女子8人組はテラス席に直行したが問題ない。テラス席は全部で18人分程度用意されており、無事テラス席に着席することができた。テラスの横には小さな清流が流れており、京都の侘び寂びを存分に感じられる心地よい雰囲気。暖かいお茶を飲みながら、川のせせらぎを聴いていると、何だが自分史上最高の一句が読めそうな気分になる。
「テラス席　五感で味わう　川のそば(蕎麦)」
まさか自分に俳句の才能まであるとは驚きを隠すことができない。
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<店舗情報>
店名:三味洪庵 本店
住所:京都府京都市東山区三条通北裏白川筋西入ル石泉院町393
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三味洪庵 本店

【新年のご挨拶】
皆さま、2021年は大変お世話になりました。皆さまのいいね、コメントが励みになり毎週土日投稿を続けることができました。応援してくださった皆様には足を向けて寝る事ができません。足を向ける方向が無いので2022年は立って寝ます。今年もよろしくお願いします。

【2022年の目標】
毎週土日投稿&フォロワー1万人
(退路を断つために宣言しときます)

【本文】
皆さんはハンバーグという食べ物をご存知だろうか？皆さんが想像しているハンバーグは母が作るハンバーグだったり、お気に入りのお店で食べるハンバーグだったり、或いは昔コロコロコミックで連載していた漫画「コロッケ」の主人公コロッケの必殺技「ハンバーグ」を想像している方も少なからずいるに違いない。あの「ハンバーグーーッ」と絶叫しながらシンプルなパンチを繰り出す技の事だ。(芸風は井戸田潤と全く同じだ。)ちなみに「ハンバーグ」の上位互換の技にあたる両手でパンチする技が皆さんご存知の「ハンバーガー」だ。私は小学生ながらに、漫画「コロッケ」について少々気になることがあった。物語の設定上、登場人物全員がそれぞれ個性的な貯金箱を保有しており、その貯金箱を金貨で一杯にすると貯金箱の持ち主の願いが一つ叶うという世界観だった。それぞれの登場人物が持つ貯金箱はよく見る豚さんの貯金箱サイズから人の身長程もある貯金箱まで大小様々だ。貯金箱を金貨で一杯にすると願いが叶うのだが、どう考えても小さい貯金箱を使った方がすぐに金貨で一杯になる。自分だったら効率を重視して誰よりも小さい貯金箱を持つこと間違いない。
以上のように人によって様々なハンバーグを想像すると思うが、「バグる」のハンバーグはそのどのハンバーグとも一線を画するそれと表現しても大袈裟ではない。今まで食べたどのハンバーグよりも肉肉しく、どのハンバーグよりも肉汁が飛び出してくる。その肉汁とガーリックチップ、卵をご飯にかけていただく卵かけご飯もたまらない。私は誰よりも小さい貯金箱を金貨で一杯にしたら、バグるのハンバーグを腹一杯食べるという小さい頃からの夢を実現させたい。
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<店舗情報>
店名:炭焼ハンバーグ バグる
住所:愛知県豊田市若林西町茶屋間1-3
※12月16日OPEN！
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お肉に愛を込めて 炭焼ハンバーグ バグる

私のピザへの拘りはイタリア人並みだ。それは学生時代に5年間ほどピザ屋でバイトしていたからだ。主には配達を任されていた。バイト歴が長かったため配達スピードは店内でも随一であり、みなさんも「ピザ界のハヤブサ」という異名を聞いた事があるだろう。ピザ配達用の原付で並走しているフェラーリをごぼう抜きにしたというエピソードは余りにも有名だ。そういう意味ではピザの提供時間に関しては厳しくチェックしてしまう。私がバ先(バイト先の略。こんな若者言葉があるなんて最近知った。自分が若者ではない事を痛感し、ショックを受けたため、トラウマになりそうな言葉の一つだ)のピザ屋の場合は、最短でも注文を受けてからピザ提供まで30分だった。ここのピザ屋さんのピザ提供時間は驚愕の15分だった。私の配達を持ってしても25分が限界だったのに、その時間を圧倒的に凌駕するピザ提供時間に思わず感嘆の声が漏れる。と同時に世代交代の風を感じざるを得なかった。私は「ピザ界のハヤブサ」という栄冠を店員さんに譲るために声をかけようと思ったが、頭がおかしいやつと思われるのも癪なので口をつぐんだ。私はバイト時代にバ先のピザをほぼ全種類食べていたので1番美味しいピザは熟知していた。間違いなく「プルコギのピザ」だ。プルコギとニラと甘辛いタレがたまらない。Pizzeria Bar Tottimoは60種類以上のピザを提供している。当然、私は数多あるピザのメニューの中から「プルコギのピザ」を探したが見当たらない。井の中の蛙だったのか。混乱の最中、1番無難なマルゲリータを注文した。それが自分の中の1番美味しいピザが「マルゲリータ」に変わった瞬間だった。
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<店舗情報>
店名:Pizzeria Bar Tottimo
住所:愛知県刈谷市新栄町5-3-2 藤井ビル1F
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Pizzeria Bar T’ottimo(トッティモ)刈谷

私のように流行りに敏感な食べブロガーは新しいお店に目がない。当然、12月10日に刈谷駅前に新しいラーメン屋がオープンしたという情報を仕入れるや否や、いち早く食べに行った。新しいラーメン屋が美味しいのか気になっている読者のためにも、早く食べに行かなければという使命感が私を突き動かしている。私の食べログを読んで味の感想を参考にしている方が沢山いることは想像に難くない。早く麺やSO林の味のレビューをしてくれという読者の阿鼻叫喚が痛いほど聞こえてくる。そんな人達に世界一分かりやすい麺やSO林の食べログ速報をお送りします。

場所は刈谷駅北側のビルの一階。みなくるではなくきたくるの方だ。みなくるのみなは南のみなという事を学んだのはSO林の前で順番待ちをしていたときの事だった。ひがくるとにしくるはないのかな？なんて事を考えながら順番待ちをすれば30分なんてあっという間だ。店内の照明は暗く、黒を基調とした内装はとてもラーメン屋のそれとは思えない。店内中央には黒の大理石風のコの字のカウンターが鎮座し、照明はTOHOシネマズくらい薄暗い。まるで美術館のような雰囲気で、どこにミケランジェロの銅像が合ったとしても違和感はない。時折現れる店員さんを幾度かミケランジェロと見間違えたのは私だけではないはず。カウンターに着席すると、程なくしてとても美しく芸術的なラーメンが運ばれてきた。薄暗い中スポットライトに照らされるラーメン。とそれを黙々とすする人間達。様々な人間がコの字のカウンターを囲むこの空間そのものがモダンで前衛的な芸術であることに私は気付かされた。冒頭でこのラーメン屋は美術館みたいと表現したがあれは間違いだ。この美術館はラーメン屋みたいだ。
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<店舗情報>
店名:麺やSO林
住所: 愛知県刈谷市桜町1-22 アドバンススクエア刈谷桜町 104-B
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麺や SO林(そばやし)

日頃の行いの良さが功を奏し、友人から一風堂の株主優待券を譲り受けた。食洗機の分岐水栓の取り付けを手伝った甲斐があった。どうやらこの券1枚でラーメン2杯を無料でいただけるらしい。そんな優待券を握りしめ一風堂に向かった金曜日の仕事終わり。我は一風堂の筆頭大株主なり。と言わんばかりにいつもより胸を張り、肩で風を切って一風堂の門をくぐる。店員さんにメニューを渡された所で得意げに株主優待券を披露した。(遊戯がバトルシップの海馬戦でデビルズサンクチュアリをドローした時の様にカッコよく株主優待券を披露して見せた。)「どのラーメンが無料になるんですか？」株主様の前に平伏したまえと言わんばかりの高圧的な態度で店員さんを問いただす。なんとメニューに載っている全てのラーメンが無料だった。トッピング全載せの特選シリーズを含めてだ。こんな贅沢なことがあろうか。ラーメンのトッピング全載せなんてボーナスが出た日でも躊躇われる程の贅の極みだ。こんな素晴らしい券をくれてありがとう。頭の中で券をくれたむさしを思い浮かべながら胸の前で十字を切った。先程までの大株主感は何処へやら。どれでも無料だと言われたら1番高いラーメンをすぐに探している自分がいることに気づく。浅ましさに嫌気がさすが、普段食べることのできない1290円の特選からか麺の誘惑には敵わなかった。心躍らせながら店内の1番奥の席へと案内される。その道中、店内に見覚えのある後ろ姿を見た。同期のたくまだ。彼女と楽しげにラーメンを食べている。邪魔してやりたい所だが金曜の夜くらいそっとしておいてやろう。そして月曜日に会社でたくまに会ったら真っ先にイジってやろうと心に誓った。
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<店舗情報>
店名:博多一風堂刈谷店
住所:愛知県刈谷市日高町4-508 
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一風堂 刈谷店

刈谷の隠れた中華の名店「萬珍軒」。刈谷駅前の好立地にも関わらず、店前に8台分の駐車スペースを確保しているのは驚嘆の一言。空いた口が塞がらないが、どうせ食事をするのでその空いた口に油淋鶏を突っ込めば何の問題ない。ただし決して広くはないスペースに8台分の駐車スペースを無理やり配しているので、奥に停めた車を外に出すのはほぼ不可能に近い。この事実を聞いて頭を抱えている運転技術のない貴方に朗報です。実は店前以外にも第二の駐車場がある事をご存知だろうか？その名も相生パーク。伝説のロックバンド「リンキンパーク」以来のパークである。相生パークは萬珍軒から50m程南に位置する立体駐車場だ。私にとってこの立体駐車場のシステムはとても興味深いものだった。駐車場の受付にはおじいさんが1人。このおじいさんもろとも車を上に持ち上げる用のエレベーターに車ごと乗り込む。例えるなら銭湯にある牛乳、コーヒー牛乳、フルーツ牛乳専用の自動販売機。番号を選択すると、その番号までエレベーターが迎えに行く様子が想像できるだろうか。あの要領で空いている番号の駐車スペースまで車を運んでくれる。アトラクション感覚で楽しめるのでディズニーに行くお金がない人は是非試してもらいたい。ふと自分の文章を読み直していると、いつの間にか食べブロガーではなく飲食店近隣パーキング紹介ブロガーになっていることに気づく。肝心の食べログを末筆ながら書かせていただく。萬珍軒のランチメニューは700円というお手頃な値段で5種類から選択できる。私のオススメは圧倒的に油淋鶏だ。間違いなく油淋鶏が1番美味いという事実は揺るがない。油淋鶏しか食べた事ないから分かんないけど。
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<店舗情報>
店名:萬珍軒
住所:愛知県刈谷市桜町2-1-10
アクセス:刈谷駅から徒歩3〜5分
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萬珍軒 刈谷支店

リーズナブルかつカジュアルに高級フレンチを味わいたい人には「俺のフレンチ」がピッタリだ。良心的な値段でキャビア、トリュフ、フォアグラなどの世界3代珍味を味わうことができる。今年のMLBで例えるならばクリーンナップにペレス、大谷、ゲレーロJrが並ぶようなものだ。MLBで例えないならば、キャビア、トリュフ、フォアグラ以外の何者でもないことは言うまでもあるまい。この高級三兄弟をカジュアルにいただける所がまた一興だ。今年のMLBで例えるならばペレス、大谷、ゲレーロJrが河川敷で草野球をしているくらいカジュアルだ。リーズナブルに高級食材をいただける秘密は店舗面積あたりに占めるお客さんの数が多いことが考えられる。フレンチにしてはテーブルの間隔が近く店内はある程度窮屈さを感じる作りになっている。通勤ラッシュが過ぎた午前9時頃の山手線くらいの窮屈さと言えば分かりやすいだろうか？蛇足になるが私は山手線ゲームをした経験はあるが、実際に乗った経験は無いので窮屈さの例えが妥当か否かについては全く自信がないことに留意いただきたい。加えて、最近電車内での殺傷事件などが頻発している背景も踏まえると山手線に乗りたいとも思わない。なぜお客さんの数が多く、窮屈さを感じる作りになっているとリーズナブルに高級フレンチを食べられるのか。例えるならば丸亀製麺のお客さんの回転率の良さを思い出してほしい。お客さんがフィギュアスケートの様にクルクル回っている回転を思い浮かべた方は間違っているので、そのイメージは捨ててほしい。例えれば例える程分かりづらくなる珍しい文章を読めた貴方はある意味貴重な経験ができたと喜んでみてはどうだろか？
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<店舗情報>
店名:俺のフレンチ 横浜
住所:神奈川県横浜市西区南幸2-17-1
  相鉄南幸第7ビル1F
アクセス:横浜駅から徒歩5分
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俺のフレンチ YOKOHAMA

一週間で最も素晴らしい時間の一つである土曜日の朝。男はいつもよりやや遅い9時ごろに目を覚ました。太陽の優しい光と小鳥のさえずりで起床する。それが理想ではあるが現実はそう甘くない。部屋の防音性能が割としっかりしているので小鳥のさえずりなど聞こえるはずもない。そもそも小鳥など周りに存在しているのかすら怪しい。元来、私は鳥が苦手なので鳥なんてできるだけいない方がいいとさえ思う。眠気まなこでカーテンを開け、南向きの窓から太陽の光を全身に浴びる。これだけで優雅な朝の始まりを予感するには十分だった。先ずはコーヒーの準備。当然、ダンディな男はこだわり抜いたコロンビア産の豆を丁寧にミルで挽きながらコーヒーを淹れる。これが理想であることは間違いないが、ボタンひとつで粉からコーヒーを入れてくれる文明の利器には敵わない。偉そうに脚を組みながらコーヒーを啜り、今日のランチに何を食べたいのか自分の腹に自問自答する。お腹は素直に「はなびの台湾まぜそばが食べたい」と答えた。家の近くにはなびなんてないのにわがままなやつだ。古い友人同士のようにお腹を軽く小突きながら車のキーと財布だけ持って家を出る。優雅な男は先月納車したばかりの新車のジープに颯爽と乗り込むと、アクセルを踏み込み、噴き上げるエンジン音と無骨なインテリアに酔いしれる。これが理想であることに異論の余地は皆無だが、現実はやや背をかがめながら走行距離70000kmの白のアクアに乗り込む。せめてお洒落な洋楽をかけながらはなびを目指そう。まるでカリフォルニアの一本道を走っている様な錯覚に陥るが現実はただの田んぼの畦道だ。この日唯一理想と現実が一致したのははなびの台湾まぜそばが美味しかったことに尽きる。それだけで十分いい土曜日だ。
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<店舗情報>
店名:はなび 安城店
住所:愛知県安城市福釜町矢場30-4
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はなび 安城店

正直、1番好きなつけ麺と言っても過言ではない。いつもは味と何の関係もない文章を羅列する小生も今回ばかりは味に関する食べログを書く未来しか想像できない。きっと1番好きなつけ麺というくらいだから半蔵のつけ麺への愛が溢れてくるだろう。かれこれ10回くらいは半蔵にお世話になっている。半蔵は藤が丘駅前という好立地にお店を構えているが普段から車での移動が多い小職にとっては若干利便性が悪い。駅前ということで駐車場は併設されておらず、車で来訪した客は近隣の有料パーキングに車をいれる決断を余儀なくされる。車を停める場所は毎度お馴染み藤が丘パーキングだ。半蔵からの距離は若者なら徒歩1分ほど、歩みが遅いおじいちゃんでも5分あれば歩ける。赤ちゃんならはいはいで30分くらいだが危ないので抱っこして連れてってもらうのがベターだ。そして、藤が丘パーキングは2階建てで駐車スペースも豊富なため、よっぽど満車になることもない。加えて駐車料金も駅前にしてはリーズナブルで正確な料金体系は忘却の彼方に消えてしまったが毎回200円払えば済む感覚だ。唯一の難点はやや駐車スペースが狭く大型の車だと駐車しにくい点か。ただ、駅前かつ豊富な駐車スペース完備かつリーズナブルな料金体系はパーキングとしてはかなり充実しており、十分合格点を与えられるレベルだ。ここで藤が丘パーキングには惜しみない拍手を送りたい。これを読んでいる読者の諸君は拍手をしながらもこう感じているに違いない。「最初に味についての感想が止まらないだろうというフリをしといて関係ないことを書きまくるお決まりのパターンね」と。侮るなかれ。実は味についての考察についても一定の才覚がある事をここに示したい。半蔵の伊勢海老つけ麺はつけ汁が海老の濃い出汁が出ていてすごいおいちい。

麺家 半蔵

岐阜タンメンには大学生の頃から幾度となくお世話になっている。岐阜タンメンの特徴は何と言ってもその営業時間だ。深夜3時まで営業しているラーメン屋で真っ先に思い浮かぶのは岐阜タンメンとうま屋であり、私の好みは圧倒的に前者だ。私は子供の頃に漫画MAJORを読んで「前者」という表現を学んだ。「前者」という表現の対象は人以外でも使えると学んだのもそのタイミングだ。大人の中には漫画はただの娯楽であり、子供にとって全くもって有益ではないと考えている人も少なくないだろう。とんでもない。私は子供の頃から漫画で多くの日本語の表現を学び、ユーモアを学び、友情の大切さ、純粋な心の大切さを学んできた。そこで得た日本語の表現はこうして食べログに生かされ、そこで学んだユーモアは友人関係を築く上で多大な効力を発揮している。漫画が子供に有害だなんて言語道断だ。それよりもこれは教育に良くないから禁止だのと言う決めつけを行う親のがよっぽど有害じゃ無かろうか。子供の可能性を奪う様な選択はすべきで無い。大切なことは子供に正解を教える事ではなく、子供と共に正解を考えようとする姿勢だ。親のが長く生きてるから全てに置いて正解を認識していると思うのは些か傲慢だ。諸行無常という言葉をご存知だろうか？(その言葉の存在自体がその言葉の意味に矛盾する面白い言葉で私は好きだ。)世の中は常に移ろい、変化し続け、変わらないものなど無いという事実を表す。過去の常識は現在の非常識であり、現在の正解は未来の不正解だ。この世界の変化についていくためには頭を使い続け、考えることをやめないことだ。昔、弟が小さい頃タンスの引き出しが固くて閉めれないことがあった。母に「頭を使いなさい」言われて、弟は頭で引き出しを押していた。頭を使うというのはそういう事では無い。所でこの文章はどう言う事？

岐阜タンメン 長久手店

玉響(たまゆら)に訪れた回数はこれで10回目くらいだ。ここに私の5年にも及ぶ玉響への愛の歴史を振り返りたいと思う。初めて訪れたのは大学院生のころ。忘れもしない研究室の教授のお通夜の日だった。とても偉大でお世話になった教授が天国へ旅立たれた悲しみを埋めようと、葬儀場付近の美味しそうなラーメン屋を探したらこの玉響にたどり着いた。お店の入り口も全く分からなくて、カーマの周りを何度も何度もウロウロしたっけ。これからは天国の教授が悲しむことがないように研究に没頭しようと決心し、竹燻製麺を噛み締めた覚えがある。ラーメンのしょっぱさが塩ラーメン故なのか涙がスープに溢れ落ちたからなのかは、今でも分からない。次の日は教授の葬儀が夕方近くまであり、当然悲しみを埋めるために近くの某回転寿司チェーンへ夜ご飯を食べに行った。普通に寿司を食べても面白くないので、私たちはあるルールを設定した。それは「お会計で誰が誰の食事代を払うかはランダムに決める」というものだった。つまり自分は1000円しか食べてなくても、4000円食べた人のお会計を代わりに払わなければいけない可能性があるということだ。このルールにより皆がとる行動は一つしかない。誰よりも高い金額になるように食べまくるのだ。食べれば食べるほど利する確率が上がるという圧倒的パラドックスを前に無我夢中に寿司を頬張った。しかし、比較的少食な小生が寿司だけを食べて周りの人間同等の食事代になる訳がなかった。そこで目をつけたのがマンゴーゼリーだ。たしか200円くらいだった。ゼリーなら大して腹を膨らたせずに効率よく食事代を稼ぐことができる。なんてコスパのいい選択肢なんだろうと当時は感心したものだ。そこからはひたすらにマンゴーゼリーの注文ボタンを連打した。恐らくその回転寿司屋さんで最もマンゴーゼリーが売れた日だろう。
、、、玉響への愛が溢れるあまり、初めて玉響を食べた日から翌日までの歴史しかふり返ることができなかった。これ以降の歴史が知りたい方はコメント欄に知りたいと書いていただきたい。そのコメントに対しては「知りたいんだね」と共感したいと思う。
最後に一つ言うなら玉響のむすび菜は回転寿司のマンゴーゼリー並におすすめです。

麺 玉響 刈谷店

今日は岐阜で栗を食べ尽くすための完璧ムーブを新米栗ハンターの皆さんにご紹介。朝10時ごろにこちらの満天星一休に到着するとランチのための整理券を手早くゲット。順番が回ってくるのがお昼頃であることは、待ち人の人数を考えればチンパンジーでも容易に想像できる。お昼までお庭の栗の木を眺めて待つのも一興ではあるが、それでは栗ハンターの名が廃る。栗ハンターはこの待ち時間に栗を買いに林農場へかち込む。そこで買った焼き栗を車内で頬張りながら、持っていかれた口内の水分の補給もままならい状態で栗の和菓子を取り扱う七福を強襲。七福の駐車場では林農場にも出没していたライバル栗ハンターを発見。お互い口には出さないまでも意識せざるを得ない。恵那い？否、ここは得ないで間違いない。自信持っていこう。七福で14時に出来上がる栗おはぎを予約できればミッションコンプリート。ミッションインポッシブルのあのBGMを脳内再生しながら、予定通り12時頃に満天星一休に帰ることができた。しかし、ここからがもう一踏ん張り。朝からご飯を食べていない空腹の中、更に1時間の待ちを耐え凌ぐ必要がある。店内の順番待ちスペースで待っている間に注目すべきはリスしかない。恐らく栗のイガで作成されたリスだ。このリスが本物に見え出したら体力の限界の合図。店員さんにリスが本物に見える旨を伝えるべきだ。「それはリスクですね。リスだけに。」なんて面白い返しを期待してはいけない。きっと、「作り物ですよ」と塩対応されて終わりだ。(後に食べた栗おこわの程よい塩味と店員さんの塩対応の塩の因果関係の有無は読者の想像に任せる。)結局、13時頃に栗おこわをいただくことができた。もちもちした餅米と甘い栗と程よい塩味に空腹も相まって絶品でした。桃栗三年柿八年とよく言うが栗おこわは3時間でした。

満天星一休 西山店

刈谷にしてはおしゃれなカフェでオシャレなキーマカレーを注文した。お皿の中央に盛られたご飯がキーマカレーを纏っている。このキーマカレーは美味しいのだが、カレーの味はあんまりしない。というか個人的には全くしなかった。最新のおしゃれカレーはカレー粉を使わないのだろうか？ただ、おしゃれかつ美味しいので満足してお会計に。こういうカフェは往々にして現金しか使えないのがネック。仕方ないと腹を括って2人分の2200円を財布から払おうとする。しかし財布の中の小銭がよく見えない。いかんせん店内はおしゃれさ重視で薄暗いのだ。なんとか指先の感覚を頼りに5000円札1枚と100円2枚を盲牌し、店員さんに提出した。店員さんはおぼつかない手つきで5200円をレジスターに。もし彼がマジシャンなら絶対にコインは移動しないと断言できるような手つきだ。胸元を見ると研修中の文字が。研修中なら仕方ないか。お釣りの3000円をオーバーサイズの白Tを着た研修中の男の子が準備してくれる。3000円を準備するのに、なんと時間のかかることか。3人の野口の顔を同じ方向に向けるだけで体感1分はかかった気がする。きっと今日が初日なんだろうな。これから頑張ってね、と心の中でエールを送りながら店を後にした。車に乗り込む直前に、嫁から衝撃のタレコミを得た。「数ヶ月前もあの男の子は研修中でめちゃくちゃ仕事ミスってたよ。」少しゾッとした肌寒い9月の夜だった。
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spoonycafe

スプーニーカフェ

初めて「俺の夢」という店名を耳にした読者は、俺こと店長の人となりが気になると思う。店名からして自信満々な豪快な男、否、漢を想像するだろう。その想像をこの店は決して裏切らないことに定評がある。(陵南の池上のディフェンスくらいの定評はある。)この店の売りは塩チャーハンらしい。だってメニュー表に「天下無敵の塩ラーメン」って書いてある。武田信玄の「風林火山」くらいのインパクトがある。そんなに自信があるならと塩チャーハンを注文した。店長自ら中華鍋を振るう後ろ姿。この勇姿とくと目に焼き付けろと言わんばかりに本能寺が燃えんとする火力で中華鍋を豪快に煽る。中華鍋を豪快に煽るたびに舞い上がる米粒達。その舞い上がった米粒達は体感半分くらい中華鍋からこぼれ落ちる。その姿なんと豪快なことか。店長はこぼれ落ちる白米になど一瞥もくれない。無慈悲な将軍なのか？否、そんなことはない。店長は誰よりも慈悲深い。米粒達のことを家族だと思っている。その米粒達が中華鍋から落ちることに何も感じない訳がない。きっと、心の底は男泣きしているはずだ。だが、店長はお客さんの前では決して泣かない。きっと、閉店後厨房の奥で今日も死んでいった米粒を想って涙をこぼすのだろう。そんなことを考えて塩チャーハンを食べていたら、なんか泣けてきた。

俺の夢

いつからハンバーガーが日本のソウルフードになったのだろう。サンダンスへ向かう道中にあるマクド○ドは1車線を渋滞にするほどの盛況ぶりだった。サンダンスはアメリカンなハンバーガー屋さんで多少値段は張るがボリューミーなバンズとジューシーなハンバーグが売りだ。1点気になるのはメニュー表にたびたび登場する「世界のサンちゃん」というクオリティ低めのキャラクターだ。風貌はマクド○ドのピエロをどことなく連想させる。まるで中国のディズニーのパチモンミッキーの様だ。しかし日本が著作権に厳しい現状を踏まえ、偶然似てしまっただけだろうと思い込もうとしてみたが、メニュー表にマクド○ドとの関係を決定づける写真を発見してしまった(2枚目の写真を見て欲しい)。マクド○ドのロゴが入ったカップの写真だ。とんでもないものを見つけてしまったかもしれない。動揺が顔に出ない様に平静を装う。額に汗が伝い、動悸が少し荒くなる。もし店員さんの前で核心をついた発言をすれば、厨房の奥に連れて行かれ「世界のサンちゃん」にボコられる可能性もゼロではない。震える足を気取られない様に支払いを済ませ、店を後にしようとした。その刹那、出口に置いてあるとんでも無いモノに気付いてしまった(3枚目の写真を見てほしい)。それは腕のとれたマクド○ドのピエロのフィギュアだ。これが意味するものとはいったい、、、。「世界のサンちゃん」と某ピエロがクリソツな件について言及したやつの末路なのかもしれない。この文章を打つ私の親指が震えていることは皆さんが想像している通りだ。

アメリカンカフェ サンダンス

最近の日本の明るいニュースと言えば、MLBでの大谷の活躍と上野動物園でのパンダの双子の赤ちゃんの誕生だろう。残念ながら赤ちゃんパンダはまだ見ることはできないが、ここパンダジュースでなら個性豊かな沢山のパンダに出会うことができる。お店の前で日に当たり少しくたびれたパンダ。入り口の側で背中にウクレレを乗せられたパンダ。店内の角で用心棒の様に店内を見張るパンダ。こんなにもパンダが頑張っているんだから自分達ももっと頑張らなければ。人生に迷っており、背中を押してほしい人はアナハイムに大谷の活躍を観に行くか、パンダジュースでパンダの頑張りを観るのがオススメだ。より手軽に観ることができるのはスカイツリーのすぐ南、北十軒川沿いのパンダジュースであることに異論の余地は残されていない。東京での生活に疲れた夢追い人は店内でジュースを飲んでリフレッシュした後、パンダに元気を貰い、店主のお姉さんにスカイツリーをバックにした記念写真をお願いしてみよう。きっととてつもないローアングルからスカイツリー全体をバックに収めた記念すべき一枚をシャッターに収めてくれる。634mもある日本で最も高い塔がちっぽけな自分と同じフォトグラフに収まることを見るにつけ、あなたが抱く夢を決して手に届かないものではないことを気付かせてくれるに違いない。

パンダジュース

いつもは中身の無い薄い文章ばかり書いていたが、たまには有意義な情報を書いてみたいと思った。今回はランチで特上天丼と天丼の2種類を注文し、天ぷらの種類にどんな違いがあるのかを明確にしてみたので結果を読者にシェアしたいと思う。一応、注文する前に店員さんにどんな違いがあるんですか？という旨の問いを投げかけたが、特上の方が天ぷらの種類が多くてボリューミーですという赤ちゃんでも想像できそうな情報しか得ることができなかった。このような背景もあり、天丼の天ぷらの差を明確にするという底辺YouTuberでもやらない些か地味な企画を実施するに至った。では見ていこう！

<特上天丼 1600円 天ぷら内容>

-天丼と共通-
・マッシュルーム
・海老2本
・さつまいも　紅はるか
・十六捧げ
・茄子
・鯵+大葉
・ズッキーニ
・黄身
・ししとう
・かぼちゃ
・穴子

-特上天丼のみ-
・赤パプリカ
・パセリ
・蓮根
・イカ
・白くて細い魚
・ゴーヤ

※補足 天丼1150円
-天丼のみ-
・帆立

結果を見て、各々思うことがあると思う。その思いの丈は是非コメント欄にぶつけて欲しい。とても沢山の種類の天ぷらが載っているのは、まあいいだろう。野菜はどれもジューシーで美味しかったのも高評価だ。だが注目すべきは、天丼にしか載ってない具材があり、それが帆立という点だ。お店側はどういう思想でこの値段設定と天ぷらのラインナップにしたのか不思議でしょうがない。帆立をただ同然で仕入れるルートでも持っているのだろうか？それでも特上に帆立を載せないエビデンスにはなり得ない。考えられる解はただ一つ。大将が特上に載せるべき帆立を誤って天丼に載せてしまったパターンだ。この謎が晴れない限り、モヤモヤして夜も眠れない。眠れない理由は、天丼で満腹になった後たくさんお昼寝したからだけど。
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#天麩羅杉
#刈谷グルメSNSキャンペーン
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天ぷら 杉

岐阜県の長良川は「日本3代清流」の一つです。あとの2つは四万十川(高知)と柿田川(静岡)です。共通するのはどこも水質の管理を徹底しているのと、「鮎」が有名なことです。これには明確な理由があって、鮎が何を食べてるか？が関わってきます。鮎は苔を食べます。苔は川の水質に左右されます。だから水質がよい川の鮎は香り高く、天然の鮎の醍醐味である内蔵も安心して美味しく食べられます。
とパスタカードに記載があった。鮎はコンフィしてあるため頭から尻尾まで丸ごと食すことができ、そのほろ苦さがたまらない。コンフィの意味が分からない読者は恥ずかしいのでこっそりググってほしい。敢えて私がここでコンフィの意味を説明しないのは知識がないからではない。私なんて週末は専ら朝からコンフィしている。

パスタクオーレではパスタ1品につき1枚のパスタカードが贈呈される。カードを集めようとしてしまうのは男子特有の収集癖であり、全種類集めてコレクションしたいと思わせる策略はお見事の2文字では表現しきれない。みなさんの初めてハマったカードゲームは遊戯王とデュエル・マスターズに分かれると思う。私は遊戯王派であり、シンクロが登場したあたりで挫折した口だ。ふと最新の遊戯王カードを買ってみると、ラッシュデュエルという昔の遊戯王とはかなり異なったルールに変化していた。シンクロやらペンデュラムやら、やたら複雑になっていく遊戯王のシステムについていけなくなった身としては、シンプルに攻撃力の高いモンスターで殴り合うラッシュデュエルはあの頃の古き良き遊戯王を思い出させてくれる。おじさんデュエリストの諸君、ラッシュデュエルしようぜ。

パスタクオーレ

まずは富山のおばあちゃんに心よりの感謝の意を表したい。白エビを一匹一匹丁寧に剥いてくれるおばあちゃんの仕事が無ければ絶品の白エビ刺身丼をいただくことは不可能だ。白エビ亭の白エビ刺身丼には約90匹の白エビが無数の富山県産コシヒカリの上で踊っている。ただし90匹という数字の正確性については議論の余地があるだろう。おそらく白エビ刺身丼ごとに白エビの数にはバラつきがあり、その中央値が90匹であることはおおよそ間違いない。次に気になるのは、「白エビ載せ」という工程において、白エビの数にどれくらいのバラつきが発生するのかという点であり、精密機械ではなく熟練の職人が白エビを載せていることを考慮すれば3σは5匹程度になると推察される。ただし、職人の体調によっては3σにもバラつきが存在する事実はここでは考慮しない。つまり、白エビ刺身丼に白エビが96匹載っていた人は1000人に3人程度の幸運に歓喜しよう。

白エビ刺身丼は一杯2400円。丼ものの中ではかなり高価な部類ではあるが、白エビを剥くおばあちゃんの頑張りや白エビを載せる職人の正確な仕事振りを踏まえれば妥当だ。寧ろこれだけ美味しい白エビをこのお値段いただけることに、この時代に生きられたことに感謝せずにはいられない。
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白えび亭 とやマルシェ店

愛知で食べる回転寿司とは全くレベルが違うハイレベルな回転寿司。レーンは回転しているがコロナ対策なのかお寿司は回っていなかったので、回転寿司という定義が適切か否かについては読者の判断によるところだ。注文は紙に鉛筆で記入して板前さんに手渡しする方式。極度の引っ込み思案の方は板前さんに紙を手渡しするタイミングを掴めずに、熱いお茶と昆布ガリを食べるだけになってしまうので注意が必要だ。板前さんが自分の近くのお客さんにお寿司を手渡すタイミングが声をかけるチャンス。もちろん、お寿司を握っているタイミングでも、自分とは反対側のお客さんにお寿司を手渡しているタイミングでも声を掛けても万事問題はない。勇気を持って板前さんに声をかけてみれば、きっと愛想良く紙を受け取ってくれるはずだ。
富山湾でとれたホタルイカの沖漬けやのど黒の炙りなどでお腹を満たして熱いお茶を啜っていると、板前さんに「それはイカですか？」と声をかけられた。もう注文したお寿司は全てたいらげ、テーブルの上には何のお寿司もないのに不思議な事を聞くものだなと思考停止したその刹那に、我両腕に貼られているホタルイカのシールの存在に気づいた。それは、昼食後に訪れたホタルイカミュージアムのスクラッチのD賞で貰ったものだ。およそ縦4cm×横7cm程度のリアルなホタルイカが描かれたシールを貰ったは良いものの使い所に迷い自分の両腕に貼るという陳腐な発想しか浮かばなかった。ホタルイカミュージアムで同じシールを貰った方は是非シールの使い道を教えていただきたい。もし両腕に貼った同志がいるならば、その両腕を天に掲げてハイタッチをしよう。

廻転とやま鮨 富山駅前店

オープンしてまだ間もないこともあり店の前には10人程が列をなしていた。ぶろすは店の前で待つお客さんにとても優しいジェントルマンであることをご存知だろうか？炎天下での待ち時間に熱中症にならないように日傘と水が用意されている。1点注意されたいのは水を飲む用の紙コップを捨てるためのゴミ箱だ。直射日光に晒され続けたステンレスのボディは想像の3倍の熱さになっており、生卵を落とせば目玉焼きになりそうだ。(落とした生卵がオムライスになるかどうかは調理人の腕次第だろう。)日傘を差しながら水を飲みつつ、スマホで侍ジャパン対メキシコ戦を見ていれば待ち時間も全く苦にならない。ちょうど甲斐のタイムリーでメキシコに追いついたタイミングで入店。食券を買う機械のお札投入口には1000円札と2000円札しか受け付けてくれないらしい。2000円札なんて入れるやついるのか？そんな疑問を抱いたのは私だけではないはず。

木を基調としたおしゃれな店内でいただく貝塩ソバは出汁が効いており全粒粉を練り込んだちぢれ麺との相性も抜群だった。ラーメンも侍ジャパンも貝(甲斐)がいい仕事をしていました。お後がよろしいようで。
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RAMENぶろす
★★★★☆3.9
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きょう和はんてん 共和店

店内は8席のみとこじんまりとしており、加えてこの度のコロナの影響で6席に減らされていた。店主はインドの天才数学者ラマヌジャンを彷彿とさせる風貌で、ややヒンドゥーよりであることに異論の余地はなかった。ラマヌジャンは余程牛丼に自信があるのか客に与えられた選択肢は以下の2種類に絞られた。
牛丼の量:並みor大盛り
卵:生or温泉卵
すき家に慣れ親しんでいる小生は思わず「牛丼並み盛りつゆだく豚汁たまごセットで」という呪文を唱えたい気持ちをぐっと抑え、下唇をギュッと噛み締めた。

6席にほぼ同時に着席した6人の中で私は5番目に着席。公衆の面前で1番手の者から順番に注文を高らかに宣言する方式であることにやや戸惑いを隠せなかったが、5番手ということで注文を熟考する時間が与えられたことには多少安堵した。ここは並盛りでいこう。すき家でも並盛りだし。しかし、あろうことか4番手の女性は大盛りを注文。そのことをラマヌジャン含め店内の7人は確かに聞いていた。この後に男のおれが並盛りを注文していいものか。あいつ男のくせに並盛り頼んでやがる。ラマヌジャンにそう思われてもおかしくはなかった。私は恥をしのび、震える声で宣言した。「並盛り、生卵で。」そこにはすき家で流暢に「牛丼並み盛りつゆだく豚汁たまごセットで」とラップをかましていた自信満々の男の姿はなかった。

結果、食べてみればお腹いっぱい。並盛りが正解だったが、4番手の女性が大盛りを完食したことを横目に確認しつつ、やや猫背になりながら店を後にしたことは言うまでもあるまい。
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牛丼広重
★★★★☆4.0
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神戸牛丼 広重

刈谷の最高峰、登頂記録。
世界で1番高い山はエベレスト、日本で1番高い山は富士山。では刈谷で1番高い山は何かご存知だろうか？そうだね。キッチンよろずやのエビフライマウンテンだね。今回はこの刈谷の最高峰に登頂した記憶をここに記してみたい。

あれは小学生低学年くらいのころ。友達とその友達のお父さんと3人で登頂に臨んだ。初めての登山に期待を胸に五合目まではバスで向かい、それ以降は木の杖をつきながら意気揚々と登った。九合目付近で仮眠をとり、夜ご飯のカレーを食べた。なぜかそこでカレーを食べたことは鮮明に覚えている。空腹が最高のスパイスだったのだろうか。その後山頂で見たご来光。下り坂のが登りより意外と疲れるという事実を学んだのは下山の時だ。下山の時に1人で走り出してしまい、友達と友達のお父さんとはぐれてしまったのも覚えている。友達のお父さんは心配したに違いない。20年近く前の話なのに今でもよく覚えている。

私の不徳の致すところではあるが、いつの間にか刈谷の最高峰ではなく、日本の最高峰富士山の登頂の記憶を記してしまったことを末筆ながらここに謝罪させていただきたい。我ながらここまで不徳を致すとは想像もしていなかった。下山の時に1人で走り出してしまったあの頃と何も変わってない。
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キッチンよろずや
★★★☆☆3.5
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キッチン よろずや

世の中の人間は大きく次の2つの種類に分かれることをみなさんはご存知だろうか？
A.うなぎが好きな人
B.うなぎがあんまり好きじゃない人
※但しうなぎとは狭義の意味でのうなぎ又は鰻でありうなぎパイは含まないこととする
何を隠そう私は生まれついてのA.うなぎが好きな人である。意外に思われた方も多いかもしれない。今までうなぎが好きなことを隠していたことについてはこの場を借りて正式に謝罪させていただきたい。私自身、意図的に隠そうとしていた訳ではないことを読者のみなさんにはご理解いただきたい。そのような意図があろうとなかろうと、結果的に今までうなぎが好きであるという事実を公表してこなかった現実に変わりはない。その点に関する批判は真摯に受け止めるつもりであることをここに誓いたい。
つまり何が言いたいかというと、うな豊のうなぎはBをAに変えてしまうほど美味しいということだ。あえて論じる必要はないかもしれないが、うな豊のうなぎを食べても、AはAのままであろう。かく言う私もその中の一人だ。読者の方々の中のBがうな豊のうなぎを食べてAになり、世の中のAの人数がうなぎ上りに増えることが今の私の悲願である。
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うな豊
★★★★☆4.0

うな豊

日本を飛び立つ時、そして日本に降り立つ時、我ら倭の國の民は内に潜む大和魂に誘われ魅入られたかの様に米を求めてしまう。大正七年の米騒動に始まり、ジパングに居住する我が民達はある種の麻薬かの如く米を欲してきたのである。

たださえ魅力的な米と海老の天ぷらのシナジーについては、察しのいい読者ならもうお分りだろう。ここでピンときていない読者は第二巻の荒木と井端のシナジーに関するエピソードを今一度見返してもらいたい。ほどよい塩加減と海老の旨味が口いっぱいに広がると言ったら少し言い過ぎになるのだろうか。とにかく美味しい。この天むすを食べるために海外旅行に行くと言っても過言ではないとは言い切れないだろうか？否、言い切れると私は自信を持ってここに断言できる。もし私がキリスト教信者であるならば、すなわちキリシタンであるならば、今ここで胸の前で十字を切っても構わない。もしくは、仏教徒であるならば、「南無阿弥陀仏」と唱えるのかもしれない。私はこの南無阿弥という網でいつか海老を捕まえたいと考えている。
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めいふつ 天むす 千寿
★★★☆☆3.5

めいふつ 天むす（せんじゅ） 千寿

イギリス人は雨の日でも傘をささない。Nはそんなことを知ってか知らずか運転席から降りて店までの約10秒、霧の街ロンドンを彷彿とさせる小雨降りしきる中、傘も持たずにことさらゆっくり歩みを進めた。その泰然自若とした振る舞いに周囲の人々の中には旧約聖書にて海を割ったことで知られるモーゼの面影を重ねた者も少なくないかもしれない。

味噌ラーメンを注文したNは、店員にトッピングの野菜を増やすかという旨の問いを投げかけられた。回答時間までおよそ3秒。特段、制限時間が存在している訳ではないが、店員が真摯にNを見つめるその瞳の奥には如何ともしがたい威圧的な何かが内包されており、この何かが3秒という刹那を醸成した要因であることに否定の余地は皆無だった。

当然といえばそれまでだが、程なくしてNの元に野菜増しラーメンが召喚された。勢いよく麺を啜ろうとしたNの前に立ちはだかるは幾重にも重なるモヤシの衛兵達。
冷静に戦況を理解したNは、一呼吸おいて麺という名のキングを守るビショップやルークを一つずつ口腔に運び、最終的にチェックメイトしたことについてはある意味必然と言えるのかもしれない。
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すすきのらぁめん 膳
★★★☆☆3.2

すすきのらぁめん 膳 刈谷店

タイのニューハーフは見分けがつかない。タイに行ったことがある人なら感じたことがあるかもしれない。タイを歩いていて女性に手を掴まれたと思ったら低い声で話しかけられて驚いた経験をした人もいるかもしれない。

タイのニューハーフの中には性器を切除したものとそうでないものの2パターン存在する。前者は、ホルモンバランスの変化により体つきまで女性らしく変化する。故に見分けるのが難しいのだ。

実は同じことが焼肉業界でも行われている。私たちが普段食べている焼肉は、ほとんどが雌牛である。当然ながら、雄牛よりも脂肪が多く筋肉質でないため雌牛のが美味しい。

では食用として生まれてきた雄牛はどうするのか。実はタイのニューハーフ同様、去勢するのだ。去勢することで雄牛のホルモンバランスは変化し、肉質が雌牛に近づくのだ。

今食べている肉は雌牛なのかニューハーフなのか。そんなことを考えながら、私は塩タンを口にはこんだ。
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やきにく 藤太
★★★★☆3.8

やきにく藤太

友達との待ち合わせといえばここ。
男2人での来店とあって、先に着いた友達は 店内の女性客の多さを見て足を小刻みに震わせていた。
意を決して入店すると、招かざる客を一瞥した女性店員は 突然の出来事に一瞬接客マニュアルを忘れたのか 暫しの沈黙がその場を包んだ。ふと我に返り「喫茶ですか？」の質問に 凍りついた時は瞬く間に解凍した。

悠久の時を経て、窓際のテーブル席へと誘われる。眼前には、杁ヶ池公園の鮮やかな緑と初夏の暖かな陽光が優しい。優雅な午後のひとときを談笑して過ごすマダムの中に一際異彩を放ち浮いている男2人組は ドリンクになんとかドゥブルを注文。

キャラメルのクリームが甘くて美味しい。雰囲気もいいしまた使いたいね。
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★★★☆☆3.3
ピエールプレシュウズ 長久手店

@naototabelog

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naototabelog

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